「競馬のGIレースに勝ったよう」7回目で受賞の馳星周さんが会見 第163回直木賞(産経新聞)

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 ノミネート7回目、「少年と犬」(文芸春秋刊)で第163回直木三十五賞を射止めた馳星周さん(55)。15日夕、都内で行われた記者会見は、現在滞在している故郷の北海道・浦河町からのリモート会見となった。  --おめでとうございます。故郷・浦河で受賞の報を受けた感想を  「7回もノミネートされて、6回落選しているわけなので、もう別に身構えて受賞を待つとか、そういうのはいい。去年から夏を浦河で過ごすようになって、たまたま今回、また直木賞候補になった。だったら浦河で受賞を待つのもアリじゃないかなあと。もちろんコロナがあるので、東京に行くのもいかがなものかと。めぐり合わせとして、生まれ故郷で合否を待つというものを面白いかなと思って」  --地元の皆さんも喜んでいるのでは  「めちゃくちゃ喜んでいただいております。ありがたいことです。皆さんには、もし落選しても落ち込むことだけはやめてくれと伝えてありました」  「浦河とは40年以上離れていたが、3年ほど前にたまたまテレビの仕事で戻ってきて、俺の故郷はこんなにいいところなんだと思い直した。町長さん、町役場の方、同級生。親と長いつきあいがあった方、競馬関係でサラブレッドの生産をしている牧場の方…。たまたま直木賞の選考会があるということで、じゃあ浦河でみんなで待とうと。たぶん浦河の人間にとって、一生あるかないかの経験だと思うので。賞をもらう、もらえないは別にして、直木賞はこういうもんだよというのをみんなと分かち合いたくて。実際みんな、僕が競馬のGIレースに勝ったかのように喜んでいます」  --受賞作では熊本地震、東日本大震災について書いている。今回の熊本の豪雨も含めて思うところはあるか  「自然災害というのは日常になりつつある。それはたぶん、人間の暮らし方に起因しているんじゃないかな。コロナ自粛によって地球汚染が減少した事実もある。おれたち人間はこれからどう生きるべきなのかを考えながら、今後も小説を書いていくんだろうなと思いました」  --『不夜城』以来、ノワール小説のイメージが強い。今回、ずっと愛されてきた犬の作品で受賞となったが  「若い時は自分はノワールしか書かないと思ってたんですよ。でも四十半ばくらいから、そういうこだわりはなくなってきて、今は書きたいものを書きたいように書くという心境ですね。それで書いたもの

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(2020/07/15)