アクションもダンスシーンも「たっぷり」! コロナの鬱積蹴散らしてくれるインド映画「WAR ウォー!!」(夕刊フジ)

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 2019年にインド国内の興行収入第1位を獲得した作品「WAR ウォー!!」が17日公開される。インドのイケメンスター、リティク・ローシャン(46)とタイガー・シュロフ(30)の共演作で、女性陣の影が薄く、2人のアクションと汗が炸裂(さくれつ)する。  国際的なイスラム教過激派テロリストを追うRAW(インドの対外諜報機関)が舞台だが、そのスケール感は、そこまで広げなくても…と突っ込みたくなるほどワイド&ディープ。組織ナンバーワンの腕利きスパイのカビー(リティク)が味方の高官を射殺したことから逃亡と追跡が始まる。追うのは若手スパイのハーリド(タイガー)だ。  舞台はインドからモロッコのマラケシュ、ポルトガルの山岳地帯、北極圏へと広がる。イタリアやオーストラリアなどを含め7カ国15の国際都市で撮影されたという。  スパイの追跡劇はアクションと裏切りと謎に満ちているが、少しでも油断すると謎がクエスチョンマークのかなたに霧散しそうになるから気が抜けない。誰が味方で誰が敵か、チェスの強い駒のように極力な権限を持って悪を牛耳るのは誰か。シーンが進むにつれ脳細胞も汗をかいてくる。  作品は陸海空を自在に使い切る。空中も水中も地上でもアクションシーンを撮るために、世界中から4人のトップ・アクション監督が召集されたという。技術面を想像するだけでも興味が尽きない。  どこかであったなと思うようなシーン、仕掛けは「ミッション:インポッシブル」や「フェイス/オフ」「ワイルド・スピード」などアクション大作へのオマージュそのもの。街中でのカーチェイス、銃撃戦後の肉弾戦は、2人の俳優の身体能力の高さがなければできない代物だ。  ハイスピードでのバイクの追跡シーンでチェイスが長い時間をかけて映し出されるが、それだけの事前準備と労力を費やして撮影したシーンだけに手短に編集できないという作り手の思いもよく分かる。多くの映画賞でアクション賞と振付賞に輝いたのも当然だ。  インド映画のお約束であるダンスシーンもたっぷり。バッサリとカットしても成立しそうだが、やはり観客を喜ばせるのがインド映画の神髄。150人を超えるダンサーが躍る場面は圧巻だ。  コロナ禍による不自由な鬱積を蹴散らしてくれる1作だ。

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(2020/07/13)