コロナ禍に財政難…メジャー視野に入れる選手の意欲が心配(日刊ゲンダイDIGITAL)

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【MLBスカウトの“逆襲”】  米国内に限って、ようやくスカウト活動が解禁された。ごく最近のことだ。  ただし、日本も含めた国外の選手を、生でチェックすることはまだできない。日本のプロ野球は10日から5000人を上限に観客を入れるようになる。我々、スカウトも中に入れてもらえるらしいが、メジャーが米国外のスカウト活動を禁じている以上、たとえ日本に住むスカウトであっても球場で直接、選手をチェックすることはできない。  日本在住のスカウトのいる球団はまだしも、メッツやマーリンズのように日本にスカウトを置いていない球団はわざわざ人を派遣しなければならない。渡航制限を含めて仕事をしづらいのが実情で、球団間で不公平が生じるのを防ぐためにも国外の活動は制限されているのだ。 ■成績は毎日ネットでチェック  だからといって、日本の選手をノーマークにしているわけではもちろんない。わたしも含めた米国在住のスカウトの多くは毎日、インターネットで日本のプロ野球の結果をチェックしている。  中でも今オフのメジャー挑戦がウワサされる菅野(巨人)、千賀(ソフトバンク)、有原、西川(ともに日本ハム)、石川(ロッテ)らの情報には敏感だ。  西川は昨年、打率・288、5本塁打、41打点、19盗塁。石川は8勝5敗、防御率3・64。2人とも昨年のような成績ではメジャー球団は見向きもしないだろうが、今年、突出した成績を残せば声がかかるかもしれない。菅野、千賀、有原の3人は、すでに実績もある。  けれども、前回のコラムで書いたように、コロナ禍による各球団の台所事情はかなり深刻。スカウトの活動費を節約するほど逼迫している。コロナは終息に向かうどころか米国の感染者は300万人を突破。メジャーでもスタッフも含め60人以上の陽性者が出ている。  先日、複数の同僚と話した限りでは、23日に開幕できれば御の字。すでにシーズン中の中止を想定しているという声も中にはあった。そうなれば財政のさらなる悪化は必至で、日本人選手に大金をつぎ込める保証はどこにもない。  満足いく待遇も得られないのに、コロナ禍のヒドい場所に飛び込もうという気概をもった選手が果たしてどれくらいいるか。メジャー挑戦を希望する彼らが、意欲をそがれないか心配だ。 (メジャーリーグ覆面スカウト)

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(2020/07/12)