阪神に先行逃げ切り好循環、底は脱した/中西清起(日刊スポーツ)

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<阪神3-2DeNA>◇10日◇甲子園 青柳は自身の特長である内角へのシュート、外に逃げる球で打者を揺さぶって投げられた。DeNA梶谷に先制本塁打を浴びながらも、持ち前の投球ができたのは、味方打線が奪った初回の3点によるところが大きい。ボーアは前日の巨人戦で苦手とする左腕メルセデスから本塁打を打ち、この日も左腕桜井から中前打。打率1割台の近本にとっても乗っていける1発になった。4番大山の存在も大きく、打線は間違いなく上り調子だろう。 【写真】阪神近本、42年ぶり甲子園の先頭弾返し 開幕4カードは打線全体で打率が上がらず、大きく負け越した。これは個人の力うんぬんだけではなく、試合の流れに支配される部分も大きい。相手にリードされ、勝ちパターンの投手を送られると、そう簡単には打てない。一方で自軍は劣勢でビハインドの投手を起用せざるを得なくなり、点差は広がってしまう。野球はそういうもので、悪循環が敵地戦であった。この日は追加点こそ挙げられなかったが、初回に3点を取れたので主導権を握れた。これまでと逆のパターンで、いい方向に風は吹いてきた。リードすれば、相手の2番手以降の投手の力量は落ちる。打率も上がっていくはずだ。 シーズンには波がある。日本一になった85年も、6連敗を2度経験している。120試合制ではあるが、今のチームも、悪い流れが最初に来た、と割り切るべきだ。開幕当初の状態が、シーズン中盤以降に見られると、非常に難しくなるが、まだ始まったばかりだ。4連勝の戦いを見れば、チーム状態は底を脱して、落ち着いてきた。悪天候による中止が多いが、ホテルで缶詰になるよりも地元で過ごせる分、精神的にも楽だ。 やはり目指すは先行逃げ切りの形。この日を含め、4カード続く甲子園開催で、勝率5割に戻すことは十分に可能だ。(日刊スポーツ評論家)

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(2020/07/10)