『オーシャンズ8』お姫様に憧れなかった“女の子”に捧げる、革新性な犯罪映画(MOVIE WALKER PRESS)

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ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモンら豪華キャストが共演し、人気を博した「オーシャンズ」シリーズ。それに続く物語として主要キャラクターを女性に置き換え、サンドラ・ブロックやケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイといったこれまた豪華キャストがそろい踏みしたのが『オーシャンズ8』(18)だ。単なる大ヒットシリーズの続編という位置づけに思われがちだが、本作はその枠に収まらない革新的な作品になっている。 【写真を見る】カッコよすぎ!ケイト・ブランシェット、サンドラ・ブロック、アン・ハサウェイらのファッション<写真13点> 5年8か月服役の末、刑務所から出所したデビー・オーシャン(ブロック)。彼女はかの有名な大泥棒ダニー・オーシャン(クルーニー)の妹だった。出所してすぐ、高級デパートから高価な服飾品を次々とくすね、従業員を巧みにダマして一流ホテルの一室でくつろぐ彼女には、ある壮大なプランがあった。それは、ニューヨークのメトロポリタン美術館でおこなわれるファッション界最大の祭典「メットガラ」から、1億5千万ドル相当のジュエリーを盗みだすというもの。かくして、デビーは様々な犯罪のプロを集めたドリームチームを結成し、計画を実行に移そうとする。 ハリウッドでは過去にも数多くの、女性を主人公にしたアクションや犯罪ドラマが作られてきた。しかし、本作がそのどれとも違う点は、登場人物たちの性格や言動を仮に男性に置き換えたとしても、根幹の物語に影響がない点だろう。つまり本作の革新性とは、「登場人物が女性であること」を特別視していないことだ。 本作で脚本を務めたオリビア・ミルチは「映画ではよく女性に動機を求めるけど、(『オーシャンズ8』では)8人の仲間で強盗をやり遂げること、その楽しさを描きたかった」と語っている。 たしかに、女性主人公の作品では、主人公の行動になにかしらの社会的なメッセージを持たせることが多いが、(男性へのリベンジの要素がまったくないわけではないとはいえ)いい意味で本作ではそれらが感じられない。 男性キャストによる軽快で洗練された犯罪映画はいくつも思い浮かぶが、女性キャストによる本作でも、純粋にデビーたち“新オーシャンズ”の華麗な犯罪劇を楽しむことができるという点でも、本作に存在意義を感じる。 キャラクターやセリフからもその方向性は明らかだ。新オー

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(2020/07/10)