ヒューリック杯棋聖戦 10代デビュー棋士たちの初挑戦は苦戦(産経新聞)

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 第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負で、17歳10カ月と20日の最年少挑戦記録を打ち立てた高校生棋士、藤井聡太七段(17)。藤井七段のように10代でデビューした主な棋士たちの初挑戦の結果はどうだったのか。谷川浩司九段(58)と、羽生善治九段(49)は奪取できたが、加藤一二三・九段(80)や渡辺明棋聖(36)=棋王・王将=ははね返された。一時代を築いたトップ棋士たちにとっても、初挑戦でのタイトル獲得は難しい。 【写真】渡辺明棋聖に敗れ、対局を振り返る藤井聡太七段  加藤九段は昭和35年、20歳3カ月で名人戦七番勝負に挑戦した。相手はタイトル獲得通算80期で歴代2位の大山康晴十五世名人(故人)で、今も語り継がれる将棋界の巨人だ。加藤九段は1勝4敗で退けられた。  谷川九段は昭和58年、21歳0カ月で名人戦七番勝負に出場。相手は当時名人の加藤九段だ。4勝2敗で勝利し、21歳2カ月の史上最年少名人となった。記録は現在も破られていない。  タイトル獲得通算99期で歴代1位の羽生九段は平成元年10月、19歳0カ月で竜王戦七番勝負に挑戦。当時、10代初の挑戦者として話題となった。初代竜王の島朗九段(57)を相手に4勝3敗(1持将棋=引き分け)とし、19歳2カ月で初タイトルの竜王を奪取した。  また同年12月には、棋聖戦五番勝負で屋敷伸之九段(48)が17歳10カ月と24日でタイトル挑戦の最年少記録を更新。相手は中原誠十六世名人(72)で、2勝3敗で敗れた。屋敷九段は「最終局まで食いつけたのは自信になった」と振り返る。2年に再びチャンスをつかみ、3勝2敗で棋聖を奪取。タイトル獲得の18歳6カ月の最年少記録を達成した。  一方、渡辺棋聖は平成15年9月、19歳4カ月で王座戦五番勝負に挑戦。相手は羽生九段で、2勝3敗で敗れた。しかし翌年に竜王を獲得して以来、現在まで何らかのタイトルを保持し続けている。  数多くのタイトル戦の立会人を務めた青野照市九段(67)は「その後活躍した人でも、最初の壁を超えるのは苦労した。獲得できても気持ちが守りに入れば、防衛は難しい」と話した。(中島高幸)

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(2020/07/09)