止まっている時計は、日に2度合う──秋元康流 「流れ」のつかみかた(Forbes JAPAN)

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危機というのは、人の本当の姿を露わにしてしまうのかもしれません。新型コロナウイルスの感染拡大とともに、これまで言ってきたことが、以前とまるで変わってしまった、そんな人もいたのではないでしょうか。 何か出来事が起こるたび、自分が大事にしていたことを、いとも簡単に変えてしまう。あるいは、目の前の流行り物にばかり目がいってしまう。しかし、そういう人には決して大きな流れはやってこない──。 そんな話をしてくれた人がいました。作詞家でプロデューサーの秋元康さんです。 やりたいことをやっているだけ 秋元さんは、1956年生まれ。高校時代から放送作家として頭角を現し、数々の番組構成を手がけていました。その後、作詞家としても活躍。近年は、説明するまでもなくAKBグループの生みの親として、その名はよく知られています。 しかし、秋元さんはインタビューしたとき、「自分は同じことをやっているだけだ」と、強調されていたのです。 2005年にスタートしたAKB48は大ブレイクするわけですが、実は、秋元さんは同じように若い女の子のグループを、そこから遡ること20年前にも大ヒットさせています。1985年にスタートした、おニャン子クラブです。 AKB48もおニャン子クラブも、秋元さんは、「やりたいことをやっていただけ」なのです。変わったのは、世の中のほうだったのです。秋元さんは言います。 「僕の好きな言葉に『止まっている時計は、日に2度合う』があります。例えば、ずっと前から延々とカスミ草だけを植えている人がいます。自分の姿勢を決して曲げない。でも、何年かに1度、カスミ草の大ブームが来て、この人は高い評価を受ける。 一方、ただ流されて、ヒマワリだ、タンポポだと移ろう人もいる。こういう人は、永遠に時代から5分遅れで走り続けるわけです。1度も時間は合わない。僕がいま、就職先を選ぶとすれば、あえて最悪のところを狙うでしょうね。みんなと逆へ逆へ行く。それが僕のやり方なんです」 これは日本人の悪い癖ですが、どうにも正解を求めたがる。1つの答えにこだわる教育の影響もあるかもしれません。これが正しい、こっちのほうが良さそうだ、楽ができそうだと考えようとする。しかし、本当にうまくいく人は、そういう考え方はしません。秋元さんはこう続けます。 「だいたい正解なんて、どこにもないんです。でも、正解だと

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(2020/07/09)