「宮れもん」新たな特産に 生産者、飲食店などと連携 宇都宮(産経新聞)
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宇都宮市をレモン産地にしようという取り組みが進んでいる。市内の生産者らが参加する「レモン研究会」は、同会メンバー産レモンを「宮れもん」として商標登録。栽培技術の向上とともに、飲食店などと連携して新たな商品開発に取り組むなど販路拡大を目指している。また、和菓子店「すずらん本舗」(同市住吉町)が期間限定で販売する「宮レモンまん」が人気となっている。
同会の発足は、6年前にレモンの新品種「璃の香(りのか)」が開発されたことがきっかけ。寒冷地での栽培は難しいとされていたレモンだが、同市内でも生産ができれば新たな特産品になると、竹原俊夫会長(66)が同市徳次郎町でハウス栽培に取り組んだ。苗木から育て、アブラムシ対策にはテントウムシを導入するなど、試行錯誤しながら減農薬を徹底している。
通常の品種より一回りほど大きく、皮まで柔らかく果汁が豊富なのが特徴。まろやかな酸味でまるごと食べられる。収穫量がまだ少ないため個別に販売し、すでに市内のケーキ店やフランス料理店などで利用されているほか、「シロップにしたい」など、新たな注文も舞い込んでいる。
今年の受粉の時期は近所の養蜂家と協力。ミツバチを利用して受粉したほか、レモンのはちみつも作るなど可能性を広げている。
平成30年に8人でスタートした研究会は現在、会員が17人に増えた。竹原会長は「まだまだ需要に追い付かず試行錯誤している。いろいろな栽培法や活用法が広がっているので今後が楽しみ」と期待を膨らませている。
和菓子店のすずらん本舗では、竹原会長の「宮れもん」を知り、夏に向けて「さわやかな口当たりの新商品を」とレモンのまんじゅうを開発した。すりおろした皮や果汁を丸ごと使用し、香料は一切加えずにすべて手作業で仕上げている。
5月に販売を開始したところ、大きな反響を呼んだ。製造部の坂本光弘部長(81)は「希少価値のレモンを使い初夏にぴったりの商品ができた」と話している。販売は7月下旬まで。(松沢真美)