「最後は勝つ」神様が導いた3季連続の履正社-星稜(日刊スポーツ)
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<甲子園高校野球交流試合:組み合わせ抽選会>◇8日
まるで決勝2連発だ。「2020年甲子園高校野球交流試合」(8月10日開幕)の組み合わせ抽選会が8日、大阪市内で32校主将参加のオンライン形式で行われた。昨夏全国制覇した履正社(大阪)は、決勝を戦った星稜(石川)との再戦が決定。一昨年の春夏を制した大阪桐蔭は、東海大相模(神奈川)と激突する。1試合限りの聖地だが、大阪2強が導かれるように強豪とぶつかり、“夏のセンバツ”で有終を目指す。
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因縁の対決が“3季連続”で巡ってきた。履正社がセンバツ1回戦で敗れた星稜相手に、井上広大(阪神)の3ランなどでエース奥川恭伸(ヤクルト)を攻略し、初の全国制覇を果たした夏から1年。再び星稜と今年最初で最後の甲子園を戦う。夏春連覇を目指して船出しながら、コロナウイルスに振り回された2020年。集大成の一戦に向け、関本勇輔主将(3年)は「最後は勝って終わりたいと思います」と力を込めた。
戦いの果てに大旗はない。それでも、やるからには勝って終わる。昨夏、7回途中からの無失点救援で優勝投手になったエース岩崎峻典(3年)は「星稜戦を経験したことは、頑張れる糧になった。昨年の数字もMAXも超えたい」と昨夏甲子園でマークした自己最速145キロを更新しての勝ち投手を目指す。
リードする関本は昨夏、ベンチで日本一を見届けた。星稜に追いつかれた直後の8回、同じ捕手の野口海音(みおん)主将が放った決勝打が忘れられない。チームを背負う覚悟を、大舞台で教えられた。元阪神の父賢太郎氏(41)を追ってプロを目指す夢も、大舞台で強くした。「抽選結果の父の反応が楽しみです。(プロには)全力プレーを見せてアピールできれば」と笑った。
岡田龍生監督(59)は、奥川に完敗した昨春センバツを経て「奥川君をどうやって打とうかと考えた3カ月。それがあったから日本一になれたと思うので」と述懐する。大舞台で好敵手と対した経験が、井上らに豊かな実りをもたらした。目標は大阪代替大会を制し、乗り込む甲子園で再び星稜を返り討ちにすること。昨夏と同じVロードで有終の美を飾りにいく。野球の神様が導いてくれた決勝の再戦。この夏も特別な夏にするために、履正社が王者の戦いを見せる。【堀まどか】
▽履正社・池田凜内野手(昨夏決勝で2安打を放ち、9回裏の星稜の最後の打