台湾、積極的な外交攻勢 ソマリランドに代表機構設置、グアムの「領事館」再開 存在感アピール(産経新聞)

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 【台北=矢板明夫】中国の圧力により国際社会で孤立している台湾の蔡英文政権は最近、アフリカ東部の半独立状態のソマリランドに代表機構を設置し、米領グアムにおける弁事処(領事館に相当)を再開させるなど、積極的な“外交攻勢”を展開している。米中対立の長期化と新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)に伴い、国際秩序が変化する中、台湾の存在感を高める狙いだ。  台湾の呉●(=刊の干を金に)燮(ご・しょうしょう)外交部長(外相)は1日、ソマリランドと公式な代表機構の相互設置で合意したことを発表した。ソマリランドはソマリアの北部にある旧英領で、1980年代からの内戦を経て、91年にソマリアからの分離独立を宣言した。実質的に独立国家として機能しているが、国際社会から承認されていない。  台湾は2009年からソマリランドと徐々に良好な関係を築き、これまでにソマリランドの医療人員の研修や、留学生の受け入れなど、海上の安全保障、医療衛生、教育などの分野で連携してきた。双方の代表機構の設置について、台湾の外交部(外務省)は「台湾は国際社会において厳しい境遇にあるが、それで萎縮することはない。引き続き、理念の近い国々との実質的な関係強化に努める」と説明している。双方は正式な外交関係を締結していないため、ソマリランドにある代表機構の名前は台湾が公称する「中華民国」を使わず「台湾代表処」となった。この命名について、一部の野党議員は「蔡政権による台湾独立への動きだ」と反発している。  双方の関係強化について、中国政府は非難声明を出すなど反発し、ソマリランドの独立を認めていないソマリア政府も「台湾による主権と領土保全の侵害だ」と批判している。  台湾の外交部はまた、「駐グアム台北経済文化弁事処」の再開を3日に発表した。同弁事処は2017年8月に経費削減を理由に閉鎖したばかりだった。再開の理由について同部は、「予算の増加と対米関係の深化、太平洋の戦略的地位の重要性を踏まえての対応だ」と説明している。  台湾の外交評論家は「閉鎖からわずか2年で再開するのは珍しい。米国から要請された可能性が高い」と分析したうえで、「最近、米軍と台湾軍双方の軍事交流が進んでいる。グアムは太平洋における米軍の重要な拠点であり、今後、米軍の軍事演習に台湾軍が参加する可能性がある」と指摘した。

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(2020/07/08)