珍車発見!! かつてあった日産製、ルノー製のアルファ ロメオとは?(くるまのニュース)
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デビューから60年以上の歳月が経過した現在となっては、もはやイタリアでもあまり知られていないそうだが、実はアルファ ロメオは仏ルノーとのライセンス契約に基づいて1959年からルノーの小型RRセダン「ドーフィン」を生産していた。
イタリア国内限定ながら、自社のディーラーネットワークで販売もしていた。
このライセンス契約は、当時大成功を収めていた1300cc級モデル「ジュリエッタ」よりもさらなる小排気量車を擁して、巨人フィアットのベストセラー「600」の支配する小型車マーケットにも食指を伸ばそうとしたアルファ ロメオと、海外の生産拠点を求めていたルノーの意向が一致してのこととされている。
アルファ ロメオがルノーをパートナーに選んだのは、当時はお互いに国営企業ということで交渉上好都合だったからという。
でも、直接のきっかけは1956年ミッレミリアの市販車改造ツーリングカー750-1000ccクラスでトップ4位を独占した高性能ぶりに、アルファ ロメオの首脳陣が感銘を受けたためともいわれているのが、いかにもモータースポーツ至上主義だったアルファ ロメオらしいところだ。
ただ、「ジュリエッタ・ベルリーナ」とのバッティングを避けたからなのか、高性能版の「ゴルディーニ」のアルファ ロメオ版はラインナップされず、イタリアで生産されたのはスタンダードモデルのみであった。
1961年に、本国フランスで豪華版「ルノー・オンディーヌ」が追加されると、直後にはアルファ ロメオにもオンディーヌ版が追加されるが、こちらはマーケットの好評を得るには至らず。
そしてドーフィンも所定の成果を得たことから、この野心的な試みは1964年ごろに終わりを告げた。また、日本でも有名な「ルノー4(キャトル)」もイタリア生産がおこなわれたが、こちらは1962年から1964年という短命に終わっている。
アルファ ロメオ製ドーフィン/キャトルともに、カルト的な実用車の常で残存台数は極めて少なく、筆者自身も現車にお目にかかることができたのは、この「Alfaromeo 100×100」が初めて。そして、今のところはそれが最後なのだ。