なぜゴルフの高性能モデルは“ホットハッチの鑑”なのか?(GQ JAPAN)
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“ホットハッチ”とは、運転が楽しめる高性能ハッチバックのこと。昨今はドイツやフランス、さらに日本でも、このカテゴリーがにぎやかだ。なかでも、フォルクスワーゲン「ゴルフR」は、「GTI」から続く長い歴史を有するホットハッチだ。
ゴルフRは、1994cc直列4気筒ガソリンターボ・エンジンを搭載し、228kW(310ps)の最高出力と、400Nmの最大トルクでもって、4輪を駆動する。ノーマルの1.4リッター「TSIハイライン」は103kW(140ps)だし、GTIも169kW(230ps)なので、いかにパワフルかがわかるはず。
ゴルフはモデル末期を迎えたが(すでに本国では8代目が発表された)最後まで改良をくわえていく欧州メーカーの常として、熟成が進んでいる。
スタンダードモデルでも、ステアリング・フィールが繊細になって、かつ全体に剛性感が増し、ようするに走らせての楽しさが増している。ゴルフRもおなじだ。
いちばんいいのは、むやみやたらとトンガっていないところだろう。400Nmの最大トルクは2000rpmから発生するからダッシュは鋭い。ドライブモードで「スポーツ」を選ぶと、エンジン回転を上のほうまでひっぱるので、3000rpmから少し上の、トルクがもっとも厚い回転域での走行を十分に楽しめる。
コーナリングの安定性は高い。カーブにとびこむと、ボディは、まずフロントがぐっと沈む。安定した姿勢を作ってから、後輪が強いプッシュでボディを押しだす。そのためステアリング・ホイールを握っているドライバーに不安はない。車両に振り回される不安とは無縁だ。
ホットハッチのなかには、ボディのロールを抑え、ゴーカートのようなコーナリングを楽しませようとするモデルもある。しかしゴルフRは、弾けるようなスポーツ・コーナリングから”卒業”したとも言うべき、“オトナ向け”というかんじだ。