イッキ見しよう!優れた低年齢向けアニメにひそむ“毒”『アドベンチャー・タイム』はカルトなクリエイティビティに裏打ちされた作品だ(IGN JAPAN)

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『アドベンチャータイム』はdアニメストア、Netflixで配信中。Youtubeにていくつかのエピソードも無料公開中。 「イッキ見しよう!」画像・動画ギャラリー ふと子供の頃に観ていた、低年齢向けのアニメや漫画を観直してみると驚く。社会をシニカルに見つめるような部分や、ぞっとするような怖い部分が織り込まれているからだ。 たとえば『ちびまる子ちゃん』や『少年アシベ』みたいな作品は、ほのぼのとした絵柄の裏で現実に対して冷めた目線がどこかにあった。あとで作者が影響を受けてきたものに、とてもアンダーグラウンドなものがあると知って納得した。 『アドベンチャー・タイム』を見ると、低年齢向けのアニメの裏にある怖さについていつも考える。初めて観たときには20代を過ぎていたけれど、かわいいキャラクターデザインの背後で、クリエイターが毒を薄めて川に流しているようなクリエイティビティは見過ごせなかった。それは毒の質と量が、その時までに見てきた低年齢向けアニメと比較にならなかったからだ。今回は毒の部分に注目して、人気作『アドベンチャー・タイム』を振り返ってみよう。 最初はファンタジーRPGのパロディ。しかしだんだんと抽象的な方向にも。 『アドベンチャー・タイム』の主人公たちだけを見ればかわいいアニメに見える。うさぎ耳みたいなフードを被った12歳の少年・フィンと、身体をどんなものにでも形を変えることができる犬・ジェイクのふたりがやり取りしているシーンだけ見ればそう思うだろう。 だけどフィンとジェイクのやり取りから広がるエピソードは、いつも奇妙すぎる展開へ飛躍してしまう。 本作のメインクリエイターであるであるペンデルトン・ウォードは制作において『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の名前をたびたび出しているように、基本はファンタジーRPGをパロディする部分が強い 。 最初のシーズンでは、たとえば「教えの書」(シーズン1の2話Aパート)に見られるようにRPGらしい善と悪や、ヒーローとヴィランの典型的な関係をひっくりかえしたり、茶化したりするようなアプローチが多かった 。 だけどシーズンが進むごとに、ファンタジーRPGをパロディするさらに先へ行ってしまう 。 フィンとジェイクの冒険は哲学的なものになったり、抽象的な旅路を進むようになる 。 「枕の国のフィン」(シーズン5の8話Bパート)はそれがよく出

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(2020/07/04)