官能的で強烈に美しい傑作。Perfume Genius『Set My Heart On Fire Immediately』(J-WAVE NEWS)

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J-WAVEの番組作りに携わるスタッフたち。日々、ジャンルを問わず音楽を聴き続けているラジオ番組制作者たちの、おすすめの楽曲やアーティストを紹介します。(J-WAVE NEWS編集部) ■『Set My Heart On Fire Immediately』 / Perfume Genius(2020年5月リリース) この美しさは一体なんだろう。溢れ出す官能的なムード、内から開けていくような強烈なエネルギー、そして内省的だが外部との繋がりを強く望む孤高のフィーリング。頭からつま先まで、身体にあるもの全てを余すことなくアルバムというフォーマットに落とし込んだかのような傑作である。 Perfume GeniusことMike Hadreasの5thアルバム『Set My Heart On Fire Immediately』は、2017年の前作『No Shapes』に引き続き、Blake Millsをプロデューサーに迎えて制作された。参加ミュージシャンはプロデューサーのBlake Millsの他に、Jim Keltner、Pino Palladino、Sam GendelやPhoebe Bridgersなどがクレジットされている。とりわけ「On The Floor」でのBlake Millsのギターワークが本当に素晴らしい。彼のギターが無ければこの曲は存在すらしてなかったのではないかと思うくらいのクオリティである。普遍的なポップソングのように聞こえるが、どこか風変わりで、新しくはないが古くはなく、とても魅力的な1曲になっている。収録曲は「Describe」のようなシューゲイザーテイストな曲から、「Without You」や「Jason」のようなヴァイオリンやチェロなどが効果的に響くチェンバーポップな曲もあり、ここにBlake Millsのプロデュースの良さを感じることが出来る。 現在公開されている「Describe」と「On The Floor」のミュージックビデオはPerfume Genius自身が監督を務めている。バレエ作品にダンサーとして参加したこともある彼の艶かしい踊りとクィアな世界観は、本作のテーマを視覚的に表現している。彼は1曲目の「Whole Life」で「Half of my whole is gone」と歌い始める。彼には彼のセクシャリティやそれ

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(2020/07/03)