「エンツォ フェラーリ」は、「348」+「F355」+「360モデナ」だった!?【エンツォ物語:01】(くるまのニュース)

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 搭載エンジンはF50のそれと同様に、65度のバンク角を設定したV型12気筒DOHC。現在ならばダウンサイジングというチョイスも考えられたのだろうが、当時のエンジニアリングチームにとって正常進化とはイコール、排気量の拡大によるパワースペックの向上を意味していた。  92×75.2mmのボア×ストローク値から5998ccの排気量を得て、ヘッドをF50時代の5バルブ形式から4バルブ形式へと見直した完全なる新設計エンジンとなった。  そしてその試作が、1990年代終盤にはすでに終了していたことを物語る歴史的な遺産こそが、ここで紹介するロードテストに供されたプロトタイプである。  フェラーリは1990年代末から、次期プレミアムモデルに搭載するパワーユニットのテスト用に、3台のプロトタイプを製作している。製作順に「M1」、「M2」、「M3」とネーミングされたプロトタイプは、その製作の目的を達すると廃棄されていったのだが、唯一ファクトリー内で保管されていたのが、3台目として製作されたM3だった。  フェラーリによれば、その製作は2000年9月25日に始まり、同年11月25日に終了。リアミッドに搭載されたV型12気筒エンジンには「F140A」の型式名が与えられた。ちなみに後のエンツォに搭載されたのは「F140B」となる。  M3のベースとなったのは、スチール製のモノコックを持つ8気筒モデルの「348」だ。リアのサブフレームをモディファイし、結果的にホイールベースを250mm延長したことで、そもそもV型8気筒エンジンが搭載されていたエンジンルームに、それと直列に接合される6速ギヤボックスやデファレンシャルを含めれば、相当に大きなサイズとなるV型12気筒エンジンのインストールが実現した。  実際にM3のエンジンルームを検証してみると、エンツォ用のF140B型と大きく異なるのは、エンジン上部にマウントされるエアボックスが、CFRP製ではなくアルミニウム製とされていること。  そして左右バンクのヘッドにフィットされるCFRP製カバーが、当然のことながらこの時点では装着されていないことなどが視覚的には理解できる。  エグゾーストシステムは、すでにこの時点で左右各々にデュアルパイプでテールエンドに導かれていることが分かるが、全体のフィニッシュはいかにもプロトタイプのそれ、とい

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(2020/07/03)