競泳男子平泳ぎ元世界新保持者・山口観弘が現役続行 家族、瀬戸との絆…「五輪へ可能性がある限り」(産経新聞)

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 競泳男子200メートル平泳ぎの元世界記録保持者で、今秋を区切りに引退する方針だった山口観弘(あきひろ)が、来年に延期となった東京五輪を目指して現役続行を決めたことが1日、分かった。山梨県の企業と新たに所属契約を結んだ。産経新聞の電話取材に応じた25歳は「一度は五輪に出たい。厳しい道のりを覚悟している」と決意を語った。日本水連が開催を目指している来年4月の五輪代表選考会で、五輪切符獲得に挑む。  鹿児島・志布志高3年だった2012年の岐阜国体で2分7秒01をマークして当時の世界記録を更新。「北島2世」と騒がれ、13年世界選手権で代表入りしたが、その後は低迷。16年リオデジャネイロ五輪も出場を逃した。  背中を押してくれたのは妻だった。昨秋、所属先だったイトマンSSとの契約が切れた。同時に息子も生まれ、「引退かな」と打ち明けると、心を見透かされた言葉が返ってきた。「自分が納得する形で終わった方がいいんじゃない」  単身で鹿児島に戻り、高3まで指導を受けていた大脇雄三コーチ(志布志DC)の下で原点回帰。小学生から高校生まで約20人のコーチ役も担い、毎日全力で追い込む背中を見せている。  東京五輪代表に内定している同期の瀬戸大也(ANA)とは、頻繁に連絡を取り合う仲だ。来夏へ向けて瀬戸は、高校時代の同級生を新コーチに迎える新たな挑戦を始めたばかり。「一緒に練習しようよ」などと連絡が入り、「あいつの場合は単純に寂しがり屋だから」と笑うが、世界の第一線で戦い続ける仲間との絆こそ、前を向かせる原動力かもしれない。  日本の「お家芸」とされる男子200メートル平泳ぎは、前世界記録保持者の渡辺一平(トヨタ自動車)、17年世界選手権銀メダルの小関也朱篤(ミキハウス)に加えて、19歳の佐藤翔馬(東京SC)も台頭。ハイレベルの争いが続いている。  7年以上自己ベストが止まっている山口は「厳しい道のりになる」と言いながらも、「可能性がある限り、最後まで悔いなくやり切りたい」と力を込めた。(西沢綾里)

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(2020/07/01)