谷口鮪×津野米咲、新ユニットwasabiが放つメッセージに迫る(MusicVoice)
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KANA-BOONの谷口鮪(Vo/Gt)と赤い公園の津野米咲(Gt)が結成したユニットwasabiが6月22日、「sweet seep sleep」をリリースした。コロナ禍の影響で、ライブやレコーディングなど、バンドとしての活動が制限された状況の中、以前より「いつか共作できれば」と話し合っていた二人の想いが結実し、それぞれ自宅でレコーディングをおこない、楽曲「sweet seep sleep」を完成させた。本作は、津野の秀逸な楽曲アレンジと谷口の柔和な歌声が離れた場所から重なり合い、安らぎと共に未来への希望を感じさせる一曲となった。二人が生み出した、今の状況を鑑みているというメッセージ性の強い楽曲「sweet seep sleep」について考察したい。
■在宅で楽曲配信というアプローチ
コロナ禍の状況下、様々なアーティストがリモート音楽発信というアプローチを見せている。
例えば、ONE OK ROCKのTaka(Vo)と清水翔太は、「こんな時代だからこそ、同じ世代のアーティストが集まることで何かできないか?」と話し合い、[re:]プロジェクトを発足し、8人の同じ志を持ったアーティストがコラボし、想いを共鳴させることで、「もう一度」という新しい曲を生みだし、YouTubeで公開した。この楽曲には、“もう一度手を取り合って、みんなで未来を向いて歩いて行こう”というメッセージが込められている。
そして、谷口と津野は各自宅での楽曲共同制作という、この時期ならではのアクションを見せた。ユニットwasabiによる共同制作楽曲「sweet seep sleep」は、“みんなが安心して眠れますように”という願いが込められたメロウなミドルナンバー。離れていても心は近くに感じる、心温まる優しい曲調の楽曲だ。「こんな時代だからこそ――」という、音楽の力で逆境を乗り越え前に進もうという想いは、[ re: ]プロジェクトともリンクしている。
<日の出を待つ夜長>という、現在の困難な状況を思い浮かべさせる歌詞のフレーズから始まる本作は、希望を胸に、静かに夜明けを待つ心境が表されているように感じられ、今の状況を鑑みたメッセージ性の強い楽曲だ。
楽曲は、谷口の「きっと眠れない夜に飲み込まれそうな時もあると思うけど、そんな時にこの曲が安らぎのひとつとして耳に届いたなら本望です