【カワサキ Z H2 vs ヤマハ MT-10 比較試乗】いま激アツな大型ネイキッド!その醍醐味とは…青木タカオ(レスポンス)
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量産市販バイクにおけるフルカウル初装備は1976年のBMW『R100RS』といわれていて、レーサーレプリカブームだった80年代では、カウル付きこそ高性能の証とされた。
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しかし、「やっぱりバイクはカウルがない方がカッコイイよね」という意見も多く、その後にはネイキッドブームが起きる。そもそも70年代のバイクはみんなノンカウルだったわけで、昨今のネオクラシックブームを見てもわかる通り、エンジンを剥き出しにしたネイキッドスタイルが根強く支持される。
もちろん、カウル付きかネイキッドか、それはライダーの好み・用途によってオーナー自身が選べばいいわけで、甲乙つける必要などどこにもない。
そんな当たり前のことを冒頭から書いてしまったが、いま大型ネイキッドが激アツでスゴイことになっている。その両雄、カワサキ『Z H2』とヤマハ『MT-10SP』を乗り比べてみた。どちらも排気量は1000cc、凄まじいパワーを持ったバイクであることは想像に容易いだろう。
◆心臓部は両車強靭だが、スーパーチャージャー付きのインパクトは絶大!
まず『Z H2』。水冷DOHC4バルブ並列4気筒998ccエンジンは、なんとスーパーチャージャー付き。最大200psを発揮する心臓部を持ち、カワサキ伝統である「Z」の最新トップエンドモデルに相応しい高性能ぶりを実現している。
『MT-10SP』も負けていない。サーキット最速を目指し開発されたスーパースポーツの最高峰『YZF-R1』譲りの997ccクロスプレーン型クランクの4気筒エンジンを、公道で多用する常用回転域でより力強くなるようにリチューンし、ストリートやワインディングに照準を合わせた。2台のエンジンスペックは下記の通りだ。
■最高出力
Z H2=147kW(200ps)/11,000rpm
MT-10/SP=118kW(160ps)/11,500rpm
■最大トルク
Z H2=137Nm(14.0kg-m)/11,500rpm
MT-10/SP=111Nm(11.3kg-m)/9,000rpm
◆Zは究極のロードスターであることを忘れていない
「凄み」をデザインコンセプトにした『Z H2』のスタイルは、顔つきを見てもさぞかしジャジャ馬だろうと腰が引けるが、走り出した途端に気おくれする必要がないことに気づく。低回転域から