新型コロナ、第二波はどうすればうまく防げるのか、専門家に聞いた(ナショナル ジオグラフィック日本版)

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 このアプローチは、リスクの度合いは人や環境によって異なり、解決策は個々の状況に応じて調整されるべきであるという考えに基づいている。  新型コロナウイルスの場合、ハームリダクションの一例としては、人混みなどのリスクの高い場面ではマスクを着用するよう人々を促す一方で、公園など互いに安全な距離を保てる場所ではそうしたガイドラインを緩める、というものがある。ハームリダクションでは、個人の意思決定だけではなしえない成果が期待でき、すでにニュージーランド、韓国、ニューヨーク州など、いくつかの国や州でコロナウイルスの抑え込みに成果を上げている。 「6週間ほど前には、わたしたちはいつまでも家の中にいるか、それとも普段どおりに職場に戻るかという、誤った二者択一の間で立ち往生していました」と語るのは、米ハーバード大学医学部教授で疫学者のジュリア・マーカス氏だ。「リスクは二項対立的なものではありませんし、社会的な接触を控えるため、人々が永久に家の中にいるようには望めません」  ナショナル ジオグラフィックがコンタクトをとった疫学者、ウイルス学者、心理学者らもこれに同意している。ハームリダクションの考え方のもとに、より統一された計画の立案とその内容の周知を行えば、現在苦戦を強いられている各国政府は、おそらく再度のロックダウンを行うことなくCOVID-19に勝利できると述べている。専門家らによると、米国がCOVID-19の拡大を止められない主な要因は、ウイルスに対する人間の本質的な強みを活かしていないことだという。つまり、コミュニケーション、協力、歩み寄りだ。 「抑え込みに成功しているのは、政治と民間の意思が完全に一致している国々です」と語るのは、米コロンビア大学メールマン公衆衛生大学院の疫学者、ジェフリー・シャーマン氏だ。こうした専門家の中には、われわれがCOVID-19との闘いに破れたと考えている人間は一人もいない。ただし、政府のリーダー、メディア、科学者、一般市民は、考え方とメッセージの伝え方を変える必要がある。

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(2020/06/30)