“メルセデス王朝”は彼抜きでは語れない。7月に離脱するパワーユニット責任者、アンディ・コーウェルが傾けた情熱(motorsport.com 日本版)

【リンク先抜粋】
 F1は2014年、V6ターボエンジンとハイブリッドシステムによって構成される“パワーユニット”(PU)を導入した。それ以降、メルセデスは圧倒的な強さを見せ、ここまで一度もタイトルを譲ったことはない。しかし、そのPU責任者であるアンディ・コーウェルが7月に退任するため、チームは真価を問われることになるだろう。 【ギャラリー】ホンダF1の2018年パワーユニット『RA618H』スタジオショット  F1で長期にわたって黄金時代を築いたチームとして真っ先に挙げられるのが、1990年代後半~2000年代前半のフェラーリである。彼らはミハエル・シューマッハー(エースドライバー)、ジャン・トッド(チーム監督)、ロス・ブラウン(テクニカルディレクター)、ロリー・バーン(チーフデザイナー)という“ドリームチーム”を結成していたが、PU時代以降のメルセデスの活躍も、こういった中核となる数人のメンバーの貢献が大きいだろう。  メルセデスの黄金時代はまだ終わりを迎えていないため、そのドリームチームのメンバーを確定させることはできない。ただ今のところ、ルイス・ハミルトン(エースドライバー)、トト・ウルフ(チーム代表)、故ニキ・ラウダ(非常勤会長)といった面々の中に、メルセデスPUの第一人者であるコーウェルが名を連ねることに疑いの余地はない。  コーウェルは先に挙げた3人と比べて知名度は低いかもしれない。しかしメルセデスのHPP(ハイ・パフォーマンス・パワートレイン)部門の責任者として毎年素晴らしいPUを送り出し、それをチームの強みとしてきた貢献度の高さは計り知れない。  だからこそ、コーウェルが現在の職務を続けるつもりがないというニュースが飛び込んできた時、大きな衝撃が走ったのだ。  もちろん、コーウェルが退任すればメルセデスの時代が終わる、という考えはあまりにも乱暴だ。しかしながら、チームに少なからず混乱を招くことは間違いない。  コーウェルは少なくとも2020年いっぱいは、業務引き継ぎのために相談役としてチームに残る。しかし、いくらコーウェルが後継者への引き継ぎを万全に行なったとしても、長期的には彼の不在を実感するような場面がやってくるだろう。  自らの手を汚しながらエンジンの各コンポーネントへの理解を深め、自分の下で働くエンジニアたちを鼓舞し、やる気にさせる……コーウ

続きはこちら

(2020/06/30)