日本の新型コロナ対策:「ロックダウン」なしに感染拡大が抑えられた理由とは(nippon.com)

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第1の「社会的距離」戦略は、新型コロナウイルスの感染経路が飛沫(droplets)による感染であることから、物理的な距離を取ることによって飛沫が拡散しても届かない距離にいれば感染する恐れがないということを意味する。その極端な方法がロックダウンないし外出禁止である。強制的に人との接触を減らすことで社会的距離を確保し感染拡大を防止することは、効果的な方法であると考えられる。 ところが、日本では4月7日に緊急事態宣言(東京など7都府県、同15日に全国に拡大)がなされても罰則を伴うロックダウンは実施されず、政府が「外出自粛」を「要請」するというソフトなものであり、また、強制的にレストランやバーなどを閉鎖することなく「休業要請」をするにとどまった。日本においては、こうしたソフトなアプローチであっても、感染拡大の責任を負いたくないというリスク回避の心理が働き、また社会的な圧力によって、自粛要請を無視して行動したことによる社会的制裁を恐れるという心理もあって、事実上のロックダウンは実現していた。 しかし、緊急事態宣言前から新規感染者は減り始めており、自粛要請はその傾向を加速させる効果があったとはいえ、それ以外の要因も影響していたことは間違いない。その要因とは「3密(three Cs)」を避けるというものである。3密とは密閉・密集・密接環境を指し、換気の悪い閉鎖された空間や不特定多数の人々が集合する場所、さらには飛沫の届く範囲での密接した距離での会話や、せき・くしゃみなどの行動を総称したものである。この3つの密は飛沫感染の確率を高める環境であり、それを避けることで感染の確率を下げることが出来る。言い換えれば、2メートルの物理的な距離を取らなくても、三密状態を避けることができれば、通常の社会生活を行っていても、感染するリスクを下げることは出来る。 もちろん、3密を避けることに加え、社会的距離を取ることでさらに効果は大きくなる。緊急事態宣言の間は人との接触を8割削減すべきであるとの専門家の指摘があり、多くの人は人との接触を極力回避した。やむを得ず人と接しなければならない場合でも3密を避けて接することで、感染リスクが一段と下がるという効果があった。欧米諸国と比較して、エッセンシャルワーカーなどの感染が限定的なのは、3密を避けることとマスクを着用することで飛沫を介した感染のリスクが低

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(2020/06/30)