kudos──ともかくはじめてみようと彼らは言う「インディーズ群像」(GQ JAPAN)

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クリエイティブなファッションを身にまとう、というエモーショナルな悦びを再認識させてくれるkudosというブランドが彗星のごとく出現したのは、2017年の春のことだった。デザイナーは、沖縄出身の工藤司。そのアトリエである東京の古民家を訪ねると、“ファッションデザイナー“然とした気難しさや緊張感は微塵も感じさせず、まるで友達に会うかのようなほっこりムードでユルッと迎えてくれた。 「僕自身は毎日Tシャツにフーディー、デニムっていうシンプルで楽な格好ばかりしているんですけど、(制作プロセスにおいては)できあがったサンプルを実際のモデルに着せて、ザクザク切り刻んで修正を加えることも多くて……。もう1回パターンに起こし直すのも、工場で縫製するのもすごく大変なんですけどね(笑)」 自らのコレクションをハンガーに掛かった状態で楽しむ“作品“ではなく、ヒトが毎日着ることで完成する“日常着“としてとらえる─そんな工藤の根源にあるのは、デビュー前の彼のキャリアに秘密があるようだ。 ジャックムスやY/プロジェクトといった錚々たるブランドでアシスタントを務めながら、デザインすることへの情熱を取り戻した工藤は、J.W. アンダーソンとの契約中からコレクションを制作しはじめ、その後、一時帰国し再渡欧。パリで極めてプライベートな“卒業コレクション“を制作し、モデルハント、スタイリング、撮影までを1人でこなしたイメージビジュアルとともに凱旋帰国を果たす。 「高い評価をいただいて、すぐに販売までしていただけることになりました。あまりにも急だったので、当初のブランド名はTSUKASA KUDOに。その後自分の名前をもじって、英語で『名声』や『賞賛』という意味があるkudosとして活動しています」 ちなみに工藤は写真家としての評価も高く、某ブランドのカタログ撮影を手掛け、自らパブリッシャーとして気鋭の写真家の作品出版もプロデュースするなど、現代を象徴するようなスラッシュキャリアの人だ。 「早稲田大学を卒業後に念願叶って入学したアントワープ王立芸術院では、デザインすることに挫折して、パリのパタンナーとメカニシャン(裁断・縫製の専門家)を養成する学校に入り直しました。そこで美しい洋服の背景にある、繊細で緻密な作業の大切さを知ることができたんです」 「次の秋冬のコレクションは、バイヤーさんの反応が

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(2020/06/28)