「生き生きした姿を見せていく」東京V、劇的同点弾(産経新聞)
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画面越しで応援するサポーターに執念の得点を届けた。町田に0-1とリードを許し迎えた後半ロスタイム。PKの好機で東京V主将の藤本は左足できっちりネットを揺らした。「強い気持ちで蹴った」。なんの声援も聞こえてこない相手ゴール裏にある自軍サポーター席を見つめ、控えめに喜んだ。
4カ月前の開幕戦から景色はがらりと変わった。選手は左右の出入口からチーム別に入場。集合写真も選手間の距離を1メートルほど開け、試合前のコイントスで主将は握手せずに会釈だけ。手袋とマスクをしたスタッフと握手の代わりに肘を突き合わせ健闘を誓うなど感染対策は徹底された。
試合前、両チームの選手はセンターサークルに並び、新型コロナウイルス対策にあたる医療従事者へ拍手をささげた。中盤で奔走した東京V井上は「いろんな人のおかげで試合ができた。生き生きとした姿を見せていきたい」。ボールを蹴る喜びを体現し、サッカーが日常に戻ったことを示していく。(五十嵐一)