気鋭のドレス・デザイナー、“TOMO KOIZUMI”とは? パフュームやレディー・ガガも着用!(GQ JAPAN)
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2020年3月、若手ファッションクリエイターの育成と支援を目的とする「LVMH Young Fashion Designer Prize(LVMHプライズ)」の2020年のファイナリスト8組が発表された。そのなかに、小泉智貴が手がけるブランド、TOMO KOIZUMIの名前がある。ただし小泉は、美術大学や専門学校でファッションを学んだこともなければ、アパレル企業に就職した経験もない。彼は、どんな道のりを歩いてきたのだろうか。
「中学生の頃に本屋で立ち読みをしていたら、ジョン・ガリアーノがデザインしたクリスチャン・ディオールのオートクチュールを見て衝撃を受けたんです。これがファッションなのか、こういう世界に関わりたいという気持ちが芽生えました。それとは別に国内外のポップカルチャーも好きで、歌手の衣装にも興味がありました。そのあたりが原点ですね」
そうした思いを胸に、スタイリストのアシスタントを務めながら洋服をつくっていた大学4年生のときに、転機が訪れた。
「じぶんでつくった服を友だちの女の子に着せてクラブに行ったんです。2011年だったんですが、ファッションスナップがすごく流行っていた時期でした。彼女もスナップされて、そうしたら東京の若手ブランドを扱っているセレクトショップのオーナーから連絡が来て、取り扱っていただくようになったんです。そこから、スタイリストさんからの依頼で衣装をつくるようになりました」
この先は、ちょっとしたシンデレラストーリーだ。2018年に行ったプレゼンテーションの様子がSNSを通じて拡がると、英コンデナストが刊行するファッション&カルチャー誌『LOVE』の編集長も務めるスタイリストの大御所、ケイティ・グランドの目に留まった。インスタグラムのダイレクトメッセージからトントン拍子で話が決まり、ニューヨーク・ファッションウィークにマーク・ジェイコブスのショップで2019年秋冬のコレクションを発表することになった。
とはいえ、小泉の事務所はミシンが1台置かれているだけで、がらんとしている。商売っ気、というものが感じられない。
「アシスタントはひとりいて、あと本当に忙しいときにはフリーランスの同業者に手伝ってもらいます。でも、お金のためにやりたくない仕事をするのは……。リーマンショックのときに大きな会社が大変なことになっているのを見て、だった