中国モーターショー『模倣』と『学習』の狭間で…中国市場専用車の時代(レスポンス)

【リンク先抜粋】
2019年までの北京・上海ショーを総括する企画。第3回は、中国市場をターゲットにして企画開発された外国ブランドの量産車/コンセプトカーを集めた。 関連画像を見る 中国における2019年の新車登録台数は約2100万台であった。前年比で9%の減少がみられたものの、依然世界第1位の自動車市場である(出典: Statista)。 第2回とやや内容が重複するが、中国ショーでは2010年代初頭からドイツ系、追ってフランス系ブランドによって、後席空間を拡大した同国専用のロングホイールベース版が続々デビューした。家族、とくに高齢者を後席に乗せたり、運転手を雇う場合が少なくない現地事情を汲んだものだった。 ボディカラーでは、ゴールド系がコンセプトカー/生産型ともに人気色となった。それはアップルが2013年のスマートフォン『iPhone 5S』に、中国市場を意識したといわれる金色を採用して人気を博したのと時期を一にする。 ◆ランボルギーニもR-Rも 超高級車の領域では、中国向けの特別仕様車が花盛りとなった。ランボルギーニは「ムルシエラゴLP670-4 SVチャイナリミテッドエディション」を北京モーターショー2010で発表した。 ロールスロイス(R-R)も中国専用、もしくは中国の顧客を意識したモデルを数台発表している。なかでも究極は2015年「セレニティ・ファンタム」であろう。内装には絹を用い、刺繍と手描きによって花模様が幾重にも展開されていた。2019年現在も、R-Rとランボルギーニにとって、中国は米国に次ぐ大きなマーケットである。 自動車メーカーが、いかに中国を重視していたかは、ダイムラーのディーター・ツェッチェ前CEOが在任中、中国ショーのプレゼンテーションでたびたび用いた「Made in China for China」に集約されよう。BMWもそれを意味する「在中国 為中国」を2018年の現地製『X3』の発表で用いている。中国の合弁工場で、より現地のニーズに沿ったメルセデスベンツ車を供給することをアピールしたものであった。まさに、世界の自動車メーカーが、中国にラブコールを送っていたと定義することができる。 ◆歴史は繰り返す 自動車以外だけでない。過去約十年、明らかに中国市場を意識した広告やスペシャルエディションが、ヨーロッパのさまざまな業界によって展開されてき

続きはこちら

(2020/06/25)