露プーチン政権が軍事パレード 改憲投票へ愛国心高揚(産経新聞)

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 【モスクワ=小野田雄一】ロシアのプーチン政権は24日、モスクワの「赤の広場」など各地で対ドイツ戦勝75年を祝う軍事パレードを行った。国内で新型コロナウイルスの新規感染者が連日7千人に達している中で挙行した。ロシアではプーチン大統領の5選出馬を可能にする憲法改正の「国民投票」が7月1日に予定されており、国民の愛国心を高揚させて賛成投票につなげる意図がある。  プーチン氏は赤の広場で演説し、ソ連軍は「欧州を占領者から解放し、ナチズムから救った」と強調。「ソ連軍が立ち上がらければ、世界がどうなっていたか想像もつかない」と述べ、第二次大戦でのソ連の貢献について力説した。  軍事パレードは例年、5月9日の対独戦勝記念日に行われているが、今年は新型コロナ禍で延期された。  当初は安倍晋三首相や、トランプ米大統領ら欧米首脳の列席を得るもくろみだったが、結局、来賓は旧ソ連諸国の首脳が中心となった。赤の広場では約1万4千人の将兵が閲兵を受け、戦闘機や戦車などの新鋭兵器が披露された。  ロシアでは新型コロナの感染者数が累計60万人を超え、世界で3番目に多い。外出制限の影響で経済も落ち込み、プーチン氏の求心力は低下している。  露独立系世論調査機関「レバダ・センター」によると、5月のプーチン氏の支持率は過去10年間で最低の59%だった。プーチン政権が軍事パレードや改憲投票を急ぐのは、時間がたてば支持率がさらに下がることを警戒するためだ。  国内感染者の約3分の1を占めるモスクワのソビャニン市長は6月上旬に突如、外出制限の解除を表明。一部メディアでは「(3月末の)制限導入時よりコロナの状況が悪い中での解除は不合理だ」と批判されたが、経済活動の再開と政治日程を優先させた。  モスクワ市は改憲投票の参加者を対象に「飲食や物品購入に使える金券」を配布するとしており、プーチン氏の側面支援に躍起だ。  7月1日に投票される改憲は、プーチン氏のこれまでの任期を帳消しにし、2036年までの大統領続投を可能にする。年金支給額の定期的な見直しなど国民受けを狙った内容も多く含まれている。投票者の過半数が賛成すれば発効する。  プーチン氏は最近、国営テレビに対し「(5選出馬の)可能性を除外しない」と発言。改憲を行わなければ、約2年後に後継者探しが始まり、政権の業務に支障が出ると理解を求めた。

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(2020/06/24)