MLBが7.25開幕 試合減で大谷翔平にもフルスロットルの期待(日刊ゲンダイDIGITAL)
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年俸配分を巡って労使交渉が紛糾していた米大リーグの開幕がようやく決まった。
MLBと大リーグ選手会は23日(日本時間24日)、新型コロナウイルスの感染拡大で延期していた今季のレギュラーシーズン開催で合意。複数の米メディアによると、60試合で行い、7月24日(同25日)に開幕する。
今季は通常162試合の半分以下の試合数でポストシーズン進出を争うことになる。
メジャーでは、現役時代のイチロー(現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)のように「4、5月は助走期間」と、長丁場を見据えてシーズン後半にピークをもってくる選手も多い。シーズン終盤からポストシーズンにかけて結果を残す選手が高く評価される傾向にあるからだが、大幅に短縮された今季はそういうわけにはいかない。ベテランも若手も開幕からフルスロットル、エンジン全開が求められる。
一昨年に右肘靱帯を修復するトミー・ジョン(TJ)手術、昨年には左膝にメスを入れ、今季は投打の二刀流としての復活が期待されるエンゼルス・大谷翔平(25)も例外ではない。
TJ手術明けの先発投手は通常、復帰1年目は患部への負担を考慮して、登板イニング数は150前後に制限される。球数も同様で、しばらくは先発のノルマである100球に届く前に交代を命じられる。が、今季に限っては、仮にエンゼルスがワールドシリーズまで勝ち上がったとしても実働期間は短く、登板試合数も限られる。大谷の右肘と左膝が万全であれば、球数やイニング制限は不要なのだ。
TJ手術明けの投手は肩、肘のスタミナ不足もあってか、シーズンを追うごとに調子を落とす傾向にある。同じTJ手術を受けたダルビッシュ(カブス)はレンジャーズ時代の16年に復帰し、前半戦の防御率2・87ながら、後半戦は同3・51まで低下。ナショナルズの昨季の最多勝右腕・ストラスバーグは、TJ手術から復帰した12年、防御率2・82で前半を折り返しながら、後半は同3・73だった。しかし、試合数が例年の半分以下の今季はスタミナ切れの心配がない。
本格的に二刀流に復帰する大谷は、開幕から投げては160キロ、打っては特大の一発が求められる。