Licaxxx──自分の未来は自分でつくる【GQ JAPAN連載特集:希望へ、伝言】(GQ JAPAN)

【リンク先抜粋】
クラブという現場でのDJが活動の主軸であり、週末は必ず、または平日もそこに遊びにいくことがライフワークであった私がもっとも失ったものは、インターネットでは集められない情報交換の時間だった。なんの連絡もなしに好きなアーティストの出演や友人のパーティーを嗅ぎつけ、好きなカルチャーが近い人たちが自然と集まってくる。そこで生まれる会話やアイデア、情報交換をとても大事にしていたことを再確認している。最近のもっぱらの課題は「唐突な会話」を自分から始めることである。普段から飲み会を開催するタイプではないので、人を誘うのはハードルが高いが、それがInstagramのストーリーだっていい、ZEPETO(註)でもいい。とにかく偶然を装ってでも会話を始めたい。 註:3Dアバターを作って遊ぶアプリ。 近しいDJたちと話したのは、ポストパンデミック(宇川直宏さんの言葉を借りて)の世界におけるカルチャーのマネタイズについてだった。インターネットの広がりとともに音楽のみを売るだけではマネタイズができなくなってから、私たちは「現場での体験」を主軸にマネタイズしてきた。それを奪われた現在は、次の経営モデルも同時に考えなければならない段階だったのだ、と強く感じる。もちろん現場で過ごす時間はもっとも尊ぶべき極上の体験であることは間違いないが、経営面では別の軸を探っていく必要がある。遠隔配信で提供できるコンテンツの質をあげていくことは必要不可欠。そして個人の技術の習得や、技術の進歩への順応も早急に必要とされている。今までなかった新しい価値を創造していくのが、カルチャーのそもそもの生まれ方だし、上等だ、受けて立とう。先人たちに素晴らしい体験をさせてもらってきたわれわれの世代が、試行錯誤していち早く新たな世界に順応しなければ、来たる未来に我々の愛せる文化は存在しない。硫酸のような雨が降り注ぎ、人は鉛の塊から一歩も出ない20XX年が来る日も近い……。 こんな事態だからこそ、音楽に励まされる人、勇気付けられる人がいる(もちろん自分ふくめ)。たくさんのクリエイターやカルチャーをつくる人たちが”Stay Home”のメッセージとともに、おうちで楽しめるコンテンツをインターネットに置いてくれている。と同時に、窓から見える公園や道にはたくさんの人が歩き、今までと何ら変わらないレベルの人の群がりを見てしまった。10日

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(2020/06/23)