23年女子W杯、招致突如断念のワケ 投票3日前に…新型コロナの「誤算ドミノ」(夕刊フジ)

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 日本サッカー協会は22日、臨時理事会を開き、2023年女子W杯招致への立候補を取り下げることを決めた。開催地を決める25日の国際サッカー連盟(FIFA)理事会での投票直前に、前代未聞の撤退だ。  招致活動の陣頭指揮をとってきた田嶋幸三会長(62)は、理事会後のオンライン会見で「私の責任もある」とうなだれた。日本の男子サッカーは1993年のJリーグ開幕、98年のW杯初出場、2002年のW杯日韓共催と、“ホップ、ステップ、ジャンプ”で発展を遂げてきた。  女子サッカーも同じ流れに乗せて、「21年女子サッカープロリーグ、23年女子W杯の日本開催で一気に盛り上げていく」はずだった。  25日の開催国を決定する投票は、ニュージーランドと豪州による共催との一騎打ち。先月下旬まで田嶋会長は「苦しい戦いだけど頑張ります」と胸を張り、協会関係者の間でも「日本で開催できる可能性は極めて高い」という票読みがあった。  ところが、決戦のわずか3日前に突然の撤退。その理由を田嶋会長は「東京五輪の延期が決まったことが大きかった」と明かした。「23年に日本で女子サッカーW杯となると、女子は五輪で年齢制限がないので、『(3年間で)2回も続けて日本でやるのかい?』と支持が得られない雰囲気になった」という。  日韓W杯の際は熾烈な招致合戦でも最後まで撤退しなかったが、今回は「玉砕してもいいのでは、という意見は協会でもあった。しかし0票になった場合、日本が受ける傷の深さも考えた」と説明した。  すべては新型コロナウイルスが引き起こした誤算のドミノだ。来年のスタートを宣言した、女子サッカープロリーグ「WEリーグ」への影響も避けられない。田嶋会長はこの日も、東京五輪で「女子も必ず金メダルを獲る」と力を込めたが、誰1人として鵜呑みにはしていない。近年のなでしこジャパンの弱体化は目を覆うばかり。さらに士気を下げる女子W杯招致の“サドンデス”が、地盤沈下に追い打ちをかける。 (編集委員・久保武司)

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(2020/06/23)