エンタメ界でも進むリモート化 「鈴本演芸場チャンネル」の評判(夕刊フジ)

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 コロナ禍をきっかけに暮らしのなかでリモート化が進むそうだ。エンタメ界でも演劇人、映画人、演芸人らがそれぞれのやり方で、ファンへ自分たちの発信を届けようと奮闘している。  落語の世界では江戸時代から続く老舗の寄席、鈴本演芸場(東京・上野)が寄席定席としては初のYouTubeチャンネル【鈴本演芸場チャンネル】を開設した。  寄席が閉じ、自治体のホールが閉まったことでしゃべる場を失った落語家は、オンラインに活路を見いだした。座布団さえあればできる強みで、多くの落語家がオンライン落語会に挑んだ。  寄席が、なぜオンラインに手を付けないのか不思議で仕方なかったが、一番に手を上げたのが鈴本だった。開設を知らせるリリースには「休業によって出演機会が激減してしまった芸人の『寄席勘』を取り戻す場を提供し」とある。寄席で修業をした芸人には寄席の寸法が染みついている。高座のしつらえ、しゃべり声の響き方、笑い声の返り方などを吸収しながら、芸人は芸を体内で醸造させていく。『寄席勘』を取り戻せる場所は寄席しかない。  都内の一部寄席は6月1日から再開したが、鈴本は6月いっぱいを休業とし、替わりに6月土日に15公演、オンライン興行を打っている。  二つ目が出て、真打ちが出て、奇術や漫才といった色物芸人も出て、中入りもある。トリまで聞くと4時間超と通常の寄席興行と同じ寸法だ。中入りにはトーク時間が設けられ、出演者がコロナ禍の芸人の暮らしなどを面白おかしく伝える。  すべて無料で楽しめるが、鈴本チケットシステムで『芸人応援チケット』(1000円)を購入もできる。ただというのもなんだから、少し祝儀でも…というファンを心地よく刺激するシステムで、再開後にチケットを持っていくと入場料を割引(500円)してもらえるお返し付きだ。  すでに古今亭菊之丞、春風亭一之輔、林家正蔵らがトリを務めた興行が配信され、7月31日まではアーカイブで楽しめる。これからも新真打ちの披露興行や柳家喬太郎や金原亭馬治らがトリを務める興行が控える。  6月の期間限定だが、再開後も客席はぎゅうぎゅう詰めを避けなければならず、強みを発揮するのはやはりオンライン。空席分の席料を、配信で埋めれば、興行収入の穴埋めになる。続けるのも一考だろう。

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(2020/06/23)