【緊急レポート】言葉の通じない異国でコロナ騒動。ベトナムの日本人社会ではどんな動きがあったのか?(ダイヤモンド・ザイ)

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 今回、コロナ騒動が発生したタイミングは、ベトナムで客商売をしている人間にとって、非常に悪かった。新年を旧暦で祝うベトナムでは、2019年の元日は1月24日。それをはさんで23日から2月2日までがベトナム正月(ベトナムでは「テト」という)休みだった。テトの間、レストランやショップは休業するのが一般的で、この時期は売り上げが落ち込み資金繰りが厳しい時期である。  「テトが明けたら挽回しよう」と思っていたところに出てきたのがコロナだ。自粛ムードが高まりベトナム人は外出・外食を控えるようになった。希望が見えてきたのは2月の下旬。ベトナムは2月13日以降、新規感染者が確認されておらず、「3月に入ったら経済活動や生活も正常化できるのではないか」という声が高まってきていた。  その矢先、3月6日、新規感染者が確認されてしまったのである。一気に緊張が高まり、レストランを訪れるベトナム人はさらに激減した。    3月上旬、老舗の日本料理店を訪れたところ、日本人を中心に9割くらいは席が埋まっている。ところが日本人オーナーさん曰く、 「夕食時はガラガラなんですよ。夜はベトナム人の団体さんなどで賑わっていたのですが、それがほぼゼロになりました」。  在ホーチミン日本国総領事館が2017年に調べた結果によると、市内の日本料理店の数は659軒。3年前と比べて倍増だったという。その後も日本料理店の増加ぶりは目覚ましいものがある。ハノイも入れると、全国で1500軒を超える店舗があるだろう。日本人ももちろん訪れるが、多くの店ではベトナム人客がいないと経営は成り立たない。    例えばホーチミンの人口は約900万人。対してホーチミンの日本人在住者は1万人程度なのだから、母数が全然が違う。減ったのはベトナム人客だけではない。日本からの出張者も減り、彼らを日本料理店に案内して接待をする機会も減った。  3月半ばに私が話を聞いた別の日本料理のオーナーは、「1月下旬以降、売り上げは何分の1かに落ち込んでいます。一日も早くこの状態が終わってくれないと、お店を閉めることを真剣に検討せざるを得ません」と深刻な顔をしていた。他の店でも経営は相当苦しくなっていただろう。  そんな中、在住日本人の間で「日本食レストランに行こう」という呼びかけが聞かれるようになった。  異国に住む人間にとって、母国の料理を提

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(2020/06/23)