作家・林真理子 若者が恋愛しない理由を分析「ドラマも素敵だけど、頭のなかで妄想することも大切」(TOKYO FM+)
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坂本:林さんの手がけた「私はスカーレット 1」「私はスカーレット 2」(小学館文庫)を読ませていただきました。1936年に出版された小説「風と共に去りぬ」の新訳本なんですね。
林:超訳と言ってもいいと思いますね。ヒロインである、スカーレット・オハラの1人称小説にしてみました。
坂本:まったく新しい読み方になっていますね。
林:原作はお読みになったことはありますか?
坂本:ニューヨークで小・中・高と学校に通っていたのですが、教育課程のなかで「風と共に去りぬ」の読書が組み込まれていたので、中学生までにはみんな読んでいましたね。
林:そうなんですか! 素晴らしいですね。「風と共に去りぬ」は、日本の30代が全然読んでいない作品なんですよね。
坂本:なかなか日本では触れない小説になっているのでしょうか。
林:「私はスカーレット」を読んだ方から、「こんな面白い文庫本を読んだのははじめてです」って感想をいただくのですが、それは私の手柄ではなくて原作のマーガレット・ミッチェルさんのおかげです。本当にすごい小説だと思いますね。
坂本:林さんがはじめて「風と共に去りぬ」を読んだときのこと、覚えていらっしゃいますか?
林:はい。中学2年生の頃でした。あまりにも面白くて、ビックリしましたね。映画版を観たときも、とても心に響いて映画館のなかで泣いちゃいました。
坂本:林さんはあとがきで「今の若者は恋愛小説を読まないから、実際の生々しい恋愛をしないのではないか」と書かれていましたよね。それを読んで「なるほどな」って思いました。小説のなかにあるような“恋に恋する”ということを、失っているような気がしますね。
林:そうなんですよね。ドラマも素敵なんですけど、頭のなかで妄想することも大切だと思っています。そうすることで、恋の第1段階に進める気がします。
坂本:スカーレットの、自信があってちょっと傲慢に見える部分が、林さんの作品のなかではとってもチャーミングで説得力があるんですよね。そういうふうに書くことを意識されたのでしょうか。
林:はい。私も「こういう言い方はあんまりじゃないかな」と思ったのですが、スカーレットはまだ16歳の女の子なんですよ。かわいいなら、これぐらいのことも言うだろうなと思って、愛おしさを込めてスカーレット像を作っていきました。
坂本:小説のなかから、フ