堀内巨人は暗黒期じゃない 育った4人の「ホリウチ・ベイビーズ」…「令和の巨人軍」著者・中溝康隆さんインタビュー(スポーツ報知)

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 やっぱりプロ野球のある日常っていいなあ、と改めて実感するこの6月。現役巨人ファンのライター・中溝康隆さん(41)が新潮新書から刊行した「令和の巨人軍」(税別740円)は、「今」の巨人をさまざまな角度から論じた新しいジャイアンツ論だ。全206ページに込めた熱き思いを聞いた。(加藤 弘士) 【写真】自身を「現役巨人ファン」と話す中溝氏  書店に行けば野球本はあふれているが、こと巨人に関してはONを中心としたV9時代、1980年代の黄金期、94年の「10・8決戦」などのノスタルジーものが主流である。「令和の巨人軍」は現在進行形の「今」にこだわったのだと、中溝さんは言う。  「過去の栄光をめでるのではなく、アップデートされている今の巨人軍を楽しもうというのがコンセプトです。そこはブレずに書きました」  デザイナーだった2010年、ファンの目線で巨人の戦いを独特の筆致で描くブログ「プロ野球死亡遊戯」を開設。現役選手がチェックするほどの人気を博した。ライターに転身後、野球関係の書籍はこれで11冊目になる。昨季も巨人戦は年間40試合、チケットを自腹で購入して観戦。著書の自己紹介欄でも自身を「現役巨人ファン」と称する。  「野球も含めて、エンタメは全てオールドファンの“美しい過去”との闘いです。『過去とは美化されたウソである』とも言える。過去のものを超えるのは本当に難しい」  でも―と続ける。  「冷静に見れば、坂本選手の打撃成績は、巨人のショートではぶっちぎりに歴代トップです。去年引退した阿部2軍監督の打撃成績も、過去の正捕手とは比較にならない数字を残している。これらを『長嶋さんの現役時代はすごかった』という方と、同じくらいの価値で書き記さなきゃいけないと思っています。菅野投手の19年シーズンまでの通算防御率2・36は、斎藤、槙原、桑田の『3本柱』の誰よりもはるかに良い。令和の巨人軍にもすごい選手がたくさんいると提示していきたい」  昭和―平成―令和という時の流れ。3つの時間軸を激しく行き来しながら、中溝さんは新たな巨人論を展開する。04年3位、05年は球団史上最多の80敗で26年ぶりの5位に終わった「堀内政権」への再評価は興味深い。  「ミセリが球団史上最速で解雇された後に浅草観光をしたり、両耳にピアスをつけた清原さんが本塁打を打った後にハイタッチを拒否した

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(2020/06/21)