リリー・フランキー──あなたの微笑みが優しく浮かぶ為に【GQ JAPAN連載特集:希望へ、伝言】(GQ JAPAN)
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あなたは無事でいるでしょうか?
日頃から、臆病なあなたのことだから、日々、心震わせていることでしょう。側に、誰か寄り添える人はいるでしょうか? いつか来る、最後の月を、手を取り合い眺める人はいるのでしょうか? 日毎、恐怖や憤り、呆れに希望が混濁して訪れてくるけれど、未来はあなたの瞳にどう映っているでしょう。
スキーター・ディヴィスの「THE END OF THE WORLD」は美しい歌でしたね。“この世界は終わったの。あなたにサヨナラを言われた時に”。
今は、助けることも、守る術も持たないけれど、あなたが健やかで、温かく、安らかでありますように。あなたの微笑みが優しく浮かぶ為に、世界が穏やかで、豊かで、慈愛に溢れますように。私は祈っています。
こんなことが起きる、ずっと前から。
PROFILE
リリー・フランキー
1963年生まれ、福岡県出身。イラスト、文筆、俳優など、多分野で活動。2005年に発表した小説『東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン』は200万部を超える大ベストセラーに。映画では、『ぐるりのこと。』『そして父になる』『万引き家族』などに出演。