カスタムメイドの“紙”と“ペン”がアツい! 書く楽しさを蘇らせるワケとは?(GQ JAPAN)

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祖父は群馬の文房具店、父の代から東京で企業向けに事務用品を販売していた広瀬琢磨さんは、「蔵前には縁もゆかりもなかった」と笑う。ではなぜ2010年、まだ問屋街でしかなかったこの地を選び、文房具店「カキモリ」をオープンしたのだろうか? 「文房具というのは、真っ先にネット販売が主流となったジャンルです。でも手書き文化というものは、文房具屋の使命として後世に伝えていかなければならないもの。そこで紙とペンとノートにこだわり、ネットにはできない体験を提供するお店を作りたいと考えました」 ではどこに出店すべきか─。思いついたのは賃料が抑えられる東東京エリア。当時の馬喰町などは、衰退する古い産業の隙間を埋めるように、ギャラリーなど新しい文化が芽生え注目を集めはじめていた。 「蔵前という街が、紙関係のものづくり文化の息づいている面白い場所だということもわかりました。ツバメノートの本社もすぐ近く。この場所なら地域の特性を活かしつつ新しい“文房具店“作りができると思ったんです」 デザインスタジオや革工房といった先駆者は確かに存在したが、彼らは小売が主体ではなかった。蔵前に一般の買い物客を引き入れた呼び水は、どうやらこの「カキモリ」と考えて間違いないようだ。 「ブルックリンのウィリアムズバーグなど、“尖った“人たちは家賃が安めで自由な表現ができる場所に集まります。イーストトーキョー全体がそれにあたるし、蔵前はその中心になっている。それにこのあたりは本物の“下町“。決して排他的でも保守的でもなく、進化と進取の心意気があるんですよ」 地産地消の精神で、部材の仕入れや加工を蔵前周辺の業者に依頼し、地域全体を活性化したいと語る広瀬さん。いまなおものづくり文化を内包する唯一無二のメガシティ・東京の価値を理解しているからこそ、ものづくりに対する情熱も、蔵前への愛着も人一倍だ。 ヘリンボーン状に組まれた、ポップなフローリングやカウンターが印象的な「カキモリ」では、表紙や中紙、留め具などを自由に組み合わせたオリジナルのノートやレターパッドが作製できる。また2014年に派生オープンした「inkstand by kakimori」では、なんとインクのオーダーメイドや、セルフオーダーのワークショプが楽しめる。どちらも書くきっかけを与えてくれるモノや体験を提供する店であり、書きたいという気持ちを掻き

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(2020/06/20)