SIONの衝撃のデビューアルバム『SION』(OKMusic)

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初めてSIONの存在を知ったきっかけは歌ではなく、1枚のポスターだった。ツンツンに立てた髪といい、鋭そうな眼光といい、今風に言ったらキレッキレ。写真を見ているだけで噛みつかれそうな野良猫みたいなイメージで、パンクロッカーなのかと思っていた。その写真を見た時に「この人の歌を聴いてみたい」と思った。そうして触れたSIONの曲は“ぶっこわしてやる”みたいな青臭い攻撃的な曲ではなかったが、時に鋭利で、時に優しくて人間臭くて、“この人はタダモノではない”という期待を裏切らない声と歌だった。 アルバムを聴いた時に一番感じたのは、歌わなくては生きていけない人が歌詞を書いて歌っている曲だということ。“自分にはこれしかないんだ”と追い込んで、腹を決めた人の歌だということだった。そういう人はたぶん、自分の道を決めるまでに多くのことを捨ててきている、あるいは犠牲にしてきている。ちなみにSIONは山口県下関出身のシンガーソングライターで、地元のライブハウスでの弾き語りを経て、19才の時に上京。なかなか自身の音楽が認められない不遇な時代を経て、1985年に自主制作盤『新宿の片隅から』を発売し、その翌年にメジャーデビューを飾る。代わりのきかない存在、代わりのきかない歌がリスナーに熱狂的に支持され、現在に至るまでコンスタントに作品を発表し続けているシンガーだ。 また、そのアクの強い個性で役者としてもTVドラマに出演。福山が主演したNHK大河ドラマ『龍馬伝』には龍馬暗殺を企てる刺客として、永瀬正敏主演のカルト的人気を誇るドラマ『私立探偵 濱マイク』にもゲスト出演した。

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(2020/06/20)