【ヒルマニア】26年前の仮想ゲームで世界がイチロー認めていた…開幕できないMLBの楽しみ方(スポーツ報知)
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今から26年前にWBC以上の戦いがあった―。もちろん、それは実際のゲームではなく仮想ゲーム。1994年大リーグ選手会のストライキが続きワールドシリーズも中止となったファンを慰めるために「ベースボール・アメリカ紙」が特集したものだ。「ヒルマニア」特別編として、12の国と地域のえりすぐりの選手で構成された戦いを再現。さてどうなっただろうか。
新型コロナウイルスの感染拡大によって開幕できないでいる今年の米大リーグ。野球ファンのために米国では、各球団ベストチームを編成して戦わせる仮想ゲームを4勝先勝制で行った結果、ヤンキースがチャンピオンになった。その後、各球団で黄金時代の2シーズンをピックアップして、再び4勝先勝制のトーナメントを戦わせた結果、1986年メッツがイチロー、佐々木主浩が活躍しシーズン116勝した2001年マリナーズを振り切ってNO1になった。
実はこんな試み、初めてではない。米大リーグが選手会の232日間のストライキで中断していた1994年秋、米スポーツメディアはいくつか仮想ゲームを発表している。スポーツイラストレイテッド誌では、中断した日程が最後まで行われたらと想定しカブスが1908年以来のワールドシリーズを制したと伝えたが、STATS社ではコンピューターを駆使した結果、同じシカゴでもホワイトソックスが優勝としていた。
とっぴだったのがベースボール・アメリカ紙だった。10月31日~11月13日号で、世界の12の国と地域から代表チームをピックアップして戦わせるという奇抜なアイデアだった。米国含めメジャーのトップクラスの選手が各国に散らばった。
6チームずつ2つのグループに分け、総当たりで1、2位のチームが準決勝シリーズに進出。たすき掛けで1位と2位が2勝先勝制で勝ったチーム同士で決勝シリーズを戦って、優勝を決めるというシステムだ。日本代表には、この年プロ入り3年目で210安打してMVPにも輝いたイチローを含め、山本昌、和田豊、江藤智、佐々木誠、石井浩郎と、この年ベストナインに選出された選手が12選手中6人そろった。その上をいくのがの米国代表だ。この年のMVP、トーマスとバグウェル、サイ・ヤング賞のマダックスとコーン。打線もシルバー・スラッガー賞が7人。受賞していないもののロフトンはこの年の盗塁王という超豪華版で、グループ1で5戦全勝。準決勝