待ちに待ったプロ野球開幕 ファンら「コロナに負けていられない」(産経新聞)

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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、約3カ月遅れでプロ野球のセ、パ両リーグが無観客で開幕した19日、東京ドーム(東京都文京区)の周囲には開幕を待ち望んだ野球ファンが詰めかけた。雨が降る足元の悪い中、試合開始時間が近づくにつれ続々と集まり、ゲート前で会場をのぞき込む人も見られた。(飯嶋彩希)  黄色と黒の矢絣(やがすり)柄の浴衣、日本髪に「Tigers」の文字をかたどったかんざしを刺した東京都小平市の会社員、福山多恵子さん(48)は根っからの阪神ファンだ。  「祝 開幕」と刺繍(ししゅう)された帯に加え、傘も足袋も阪神タイガースでそろえ、全てこの日のために用意した手作りの衣装。試合観戦では必ず着ている「戦闘服」だが、今年はこれに、公式グッズのバンダナをリメークしたマスクも加わった。  開幕の延期が決定し、コンビニで泣きながらチケットを払い戻したという。4月に緊急事態宣言が発令され、社会に閉塞(へいそく)感が漂うようになり、「せめて楽しい気持ちでいたいから」と手作りの虎カラーマスクは日常的に着用している。  開幕が決まった翌日に上司に相談し、午後休を取って参加した。折り畳み式のいすも持参し、ラジオを聞きながら試合を楽しむ。「見えなくても、ドームの中には選手がいる。コロナに負けそうになるけれど、負けてられないって思える」と力を込めた。  母親と一緒に訪れた東京都豊島区の私立高3年の女子生徒(17)は、ゲートの前で制服の上から巨人のユニホームを着た。家族そろって巨人ファンで、父親も仕事が終わり次第、駆け付ける予定だ。  「自粛期間中に辛くなったときは部屋に飾った巨人のユニホームや試合の動画を見て元気をもらった」と振り返る。「試合は見れなくても、少しでも選手の近くにいたい。以前のようにユニホームを着てドームに来られるだけでもすごくうれしい」と笑顔で話した。  両チームのファンだという東京都足立区の男性会社員(61)は、会社帰りにドームに足を運んだといい、「試合観戦はテレビじゃつまらない。今日ここへ来る人は、開幕の雰囲気を楽しみにしてる」と声を弾ませた。  試合自体は直接、見ることはできないが、「いつも通りとはいかないまでも、開幕できて本当によかった」と喜んだ。

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(2020/06/19)