タマムシ愛、地域に次代に 藤枝の〝博士〟芦沢さん、若手と共に動画発信(@S[アットエス] by 静岡新聞SBS)

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 タマムシの飼育と人工繁殖に30年以上前から取り組み、「タマムシ博士」の異名を持つ藤枝市の芦沢七郎さん(87)が、ノウハウを次世代に引き継ごうと動きだした。中山間地の活性化に取り組む若手有志の協力で、ふ化から羽化まで最低3年はかかる飼育の記録動画のウェブ公開をこのほど始めた。タマムシを地域の財産として役立ててほしいと願う。  芦沢さんのタマムシとの付き合いは55歳から。オオクワガタの人気を伝える新聞記事に触発され、昔捕り損ねて以来、姿を見ていないタマムシを飼おうと思い立った。  当時は飼育法を解説した本が無かった。国立科学博物館など複数の専門家から「飼育は難しい」「飼育の記録や報告もない」と言われ、「探究心に火が付いた」と振り返る。  試行錯誤の末、5年後に初めて羽化に成功。その後は多い年には数百匹を羽化させ、瀬戸谷地区などで観察会を開催したり、タマムシの羽を使った装飾品を展示したりして魅力を伝えてきた。  90歳を前にして「次世代に引き継ぎたい」と考え始めたころ、本紙記事で藤枝市の瀬戸谷地区の魅力発信に取り組む有志の会「Seetoya(シートヤ)」の存在を知った。  協力要請を受けた同会共同代表の保志弘幸さん(41)は、まず動画投稿サイト「ユーチューブ」でのPRを実現させた。飼育箱作りやエサとなるエノキの植栽も進めている。「タマムシは瀬戸谷や藤枝に人を呼び込む可能性を秘めている。受け皿を広げたい」と将来を見据える。  芦沢さんと「Seetoya」は飼育活動の参加者を募っている。問い合わせは保志さん<電090(2213)9759>へ。  ■自然への興味育む  里山の環境保全、生物研究が専門の山田辰美常葉大名誉教授の話 藤枝市内を流れる瀬戸川沿いは、タマムシの成虫が唯一の食料とするエノキが豊富に生えている。子どもたちが自然に触れる機会が急速に減っている中、タマムシを通して身近な環境や生き物の不思議に出合う機会が得られるのは尊い。芦沢さんの地道な取り組みで、タマムシに親しみを感じている市民は少なくないと思う。

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(2020/06/19)