「防災教育 途切れさせたくない」関西大学の学生団体代表の三浦千尋さん(産経新聞)

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 大阪北部地震は通学時間帯に発生し、多くの親子が互いの安否確認ができずに不安な時間を過ごした。関西大学の学生団体「KUMC」では地震後、子供たちにも防災知識を深めてもらおうと、被害が大きかった大阪府高槻市や枚方市の小学校、幼稚園などで出前授業を続けてきた。だが、今年は新型コロナウイルスの影響で活動を休止せざるを得ず、夏に計画していた小学校の訪問も中止に。団体ではほかに出前授業ができる場を探すなど、取り組みを続けようと模索している。  防災活動を通じた地域貢献を目指すKUMCの代表で同大社会安全学部3年、三浦千尋さん(21)は2年前の6月18日、高槻市内の実家で被災した。部屋に物が散乱し、電気やガス、水道はストップ。同居していた家族は慌てたが、授業で習った知識を生かして断水前に風呂に水をためるなど、冷静に対応できたという。  「一度でも防災に関する知識に触れておけば、いざというときに行動に移すことができる」と実感した三浦さん。以前からKUMCが続けてきた高槻市内の小学校での出前授業でも、北部地震後は「地震は身近に起きる」と特に意識的に伝えてきた。新聞やごみ袋を使ったスリッパやポンチョなど、防災グッズの作り方を教えることもある。  三浦さんが防災に興味を持つようになったのは高校時代。所属していた和太鼓部の大会で宮城県に遠征した際、東日本大震災で甚大な被害を受けた気仙沼市など、被災地の仮設住宅を訪ねた。  被災した高齢者や子供たちとの交流を通じ、「震災があったことを絶対に忘れてはいけない。そして自分が被災地で目にして感じたことを誰かに伝えていかなくてはいけない」と強く感じ、防災知識の幅を広げようと、大学では社会安全学部を選んだ。  同学部の学生を中心に、東日本大震災の被災地支援をきっかけに発足したKUMCには今、約240人が所属している。今年は休校が長引いた小学校での出前授業が中止になったが、仲間たちと「防災教育は途切れさせてはいけない」と話し、市内の学童保育を利用して出前授業ができないか模索している。「子供たちやその家族に、自分の身を守れる知識を身につけてほしい」と活動を進めたい考えだ。(木下未希)

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(2020/06/17)