【コラム】なぜ「連戦連勝」から急失速? 名将バスケスはデポルティボを残留に導けるか(SOCCER DIGEST Web)

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 戦国時代、山陰地方で覇を唱えた武将、尼子経久は、「剛柔虚実」を信条としていた。剛とは柔の終わり、虚は実の本質と言える。すべてはつながり、表裏一体と言ったところか。勝負ごとに準えるなら、「負けは勝ちの始まり、吉は凶の源」となる。 【PHOTO】日本の至宝・久保建英の輝く姿を厳選ギャラリーでお届け!2017~2020 「勝っているチームは、すでに負けが始まっている」  スペインのサッカー界で、それは一つの定説である。  勝ち続けたチームは、どうしても勝ち方を形式化していく。勝利を重ねると、そのパターンができるわけで、それは武器にも映るが、やがて形式そのものが独り歩きし、気付いた時には溌溂としていた強さを失っている。そして負け始めると、同じやり方をしているはずなのに、全く勝てなくなるのだ。 「同じことをしているはずなのに!」  選手、監督は天を仰ぐのだが、そもそも同じことをしていては、勝てないのがサッカーという変幻のスポーツである。  勝者は驕る。  勝利のパターンを極めると、変幻さは失われる。形にすがるようになってしまう。サッカーは相手があるもので、形は見えやすく読みやすく、それがあだとなってしまう。自分たちの良さを引き出し、相手に最大限のダメージを与えるためにできた形なのに、形そのものにこだわってしまい、袋小路に入るのだ。  必然的に敗者となる。  しかしながら、敗北は必ずしも悪ではない。負けの中に、勝利につながる要素が必ずある。真摯に現状と向き合い、修正点をあぶりだし、あきらめずに戦えたら、チームは必ず改善する。そして勝利することによって、戦いの形を見つけ出せる。  昨年12月に日本代表MF柴崎岳を擁するラ・リーガ2部のデポルティボの監督に就任したフェルナンド・バスケスは、この点でのメンタル面のマネジメントに優れている。  負け続けたチームは自信を失っているものだが、そこから勝利を目指す時に生み出されるパワーを、とてもうまく操ることができる。言うまでもないが、自信を取り戻し、勝者となるきっかけをつかんだ集団は強い。敗者として屈辱を受けていた分、反発力もあるのだ。  事実、バスケス監督はシーズン途中の就任直後から、最下位に沈んでいたデポルを連戦連勝に導き、一時は中位まで引き上げている。  しかしながら本質的な変化を与えるのは、名将バスケス

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(2020/06/15)