マクラーレンの最新型GTは京都の街によく似合う──良きGTカーは人を幸せにする(後編)(GQ JAPAN)

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京都を目指し高速道路に乗る。もう200回以上もこんなドライブを繰り返してきたから、小一時間もすればそのクルマと長く過ごせるかどうか、身体が自然と判断してくれる。海老名SAを過ぎ、右と左に東名が分かれたころ、ボクの心と身体はすっかりマクラーレンGTの虜になっていた。 自分でも驚いたことにボクは、最新の高性能スーパーカーに乗ったときに“やらないこと”をした。もしくは“やること”をやらなかった。これは意識的にそうした(しなかった)のではなく、高速クルージングをたんたんとこなしているなかで自然とそうなった。 ひとつめはクルーズコントロールを使った。もちろんフェラーリにもランボルギーニにも装備されてはいるけれど使った記憶はない。それに最新モデルとはいえスーパーカーのそれは未だ定速装置でしかなく、追従機能など備わっていない。要するにテストする必要さえなかったのだ。スーパーカーに乗って加減速を味わわず定速に徹するなどということがあろうはずもなかったのだが……。 新東名を流しながら何となくクルコンを作動させていたのだ。加減速が面倒になったから? そうじゃない。マクラーレンGTの加減速は姉妹モデルに勝るとも劣らず刺激的である。伸びやかで強力な中間加速はいちど味わうと病み付きになること請け合いだ。けれども背後でV8エンジンの柔らかなノートをクゥーンと響かせつつ、強靭なボディとしなやかなアシ回りが織りなすフラットかつコンフォタブルなライドフィールもまた乗り手を虜にする。高性能車の魅力といえばスタイルやハンドリング、エンジン性能あたりが定番だが、ここに極上のクルージング感覚を新たに加えたという点でマクラーレンGTは新しい。それをじっくりと味わいたいがためにボクは自然とクルコンスイッチを探したというわけだった。

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(2020/06/14)