長引くリモート教育、どう成績評価するのか 米国ではウェブで公開議論(福井新聞ONLINE)

【リンク先抜粋】
 新型コロナウイルスの世界的流行は日常を大きく変えた。米国でも「ニュー・ノーマル」と呼ぶ新しい生活様式で、感染拡大防止に臨んでいる。だが、これまで経験のない生活スタイルの長期化が、慣例とのひずみを生み、その解決に追われる事態も起きている。  米東部メリーランド州にある二女の高校は、3月半ばに始まった休校措置の延長が繰り返され、ついに学年が終わる6月半ばまで、リモート教育で乗り切ることになった。そのため、自宅でオンライン授業などのデジタル学習を続けるという、公教育では前例のない方法で学んだ子供たちの成績をどのように評価すればよいのか、考えなければならなくなった。  通常、二女の高校では、1年を4つに区切ったクォーターごとに成績(グレード)を算定している。当初、州知事による休校指示は、終了間近だった第3クォーターの残り部分のみ予定されていた。そこで、このクォーターについては、休校で導入されたリモート教育の成果も含めて、いつも通り、スコアが90%より上の場合はA、80%より上だったらBというように、A~Eまで5段階評価のグレードが付けられた。  しかし、休校措置が延長され、リモート教育の継続も決定。郡教育委員会は、最終・第4クォーターの開始にあたり、「これまでの伝統的な5段階評価の成績は付けないで、履修科目の『可・不可』のみ判定する」と発表した。ほぼ手探りで導入せざるを得なかったリモート教育のカリキュラムで学習した生徒の習熟度を、今までと同じ手法で評価することにはためらいがあったのだろう。この“特例”の理由を「すべての生徒にとってオンライン教育がよいものとはいえない」と説明した。  だが、この特例では、もう一つ、大きな問題が残った。米国では生徒の学力を示す場合、「GPA」(Grade Point Average)と呼ばれる、全科目で稼いだグレードの平均値を用いることが一般的だ。大学の入学選考でも重視される指標で、最も高いAにはポイントが4点付き、グレードが低くなるたび、1点ずつ引いて換算する。日本のオール5にあたる「ストレートA」ならば、GPAは4.0というわけだ。このGPAを算出するには、最終クォーターの科目についても、なんとかして5段階のグレードを導き出さなければならないという矛盾が生じた。  そこで、郡教委はインターネット中継で議論を公開して、この難題を解

続きはこちら

(2020/06/14)