コロナ仕様に店改装 「3密」回避のバーが手探り営業(産経新聞)

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 新型コロナウイルスに伴う緊急事態宣言の解除を受けて経済活動が再開しつつある中、各地でクラスター(感染者集団)が一時発生した「夜の街」の飲食店では手探りでの営業が続く。密閉・密集・密接の「3密」を招きやすい業態のため、さまざまな感染防止策を講じる一方、社交場としての雰囲気を損なうわけにもいかない。双方のバランスに心を砕き、移転を機に店内を“コロナ仕様”に改装した一軒のバーを訪ねた。(飯嶋彩希) ■「3密」どう防ぐ  手洗いを促すため、入り口に設けられた洗面台。カウンターは以前より広めにあつらえたため、身を乗り出さないと客の前にグラスを置けなくなった。  「客商売は時代を見て合わせないといけないからね」。JR浦和駅(さいたま市浦和区)近くの「ワインバー AYA」のマスター、菊地盤(ばん)さん(77)は苦笑した。  同店は以前、浦和駅西口にあった昭和の趣を残す「ナカギンザ商店会ビル」で営業。老朽化によるビルの閉鎖に伴い移転を余儀なくされ、当初は4月初めに営業を再開する予定だったが、新型コロナの感染拡大で取りやめになった。  客や店員との距離が近いバーは3密が生じやすい業種の一つだ。先の見えない自粛期間を過ごす中、どう営業を続けるか思案した末に、店の内装などを変えようと決意。埼玉県内に出されていた緊急事態宣言が5月25日に解除されたのを受けて、予定より2カ月遅れの6月1日にリニューアルオープンした。  初日には再開を待ちわびた常連客が続々と訪れ、閉店時間を過ぎても客足は絶えなかった。会話による飛沫(ひまつ)感染を防ぐため、カウンター越しの客との距離を1メートル以上取るよう気を配ったが、ワインを片手に談笑するカウンターの客同士の距離感は以前と同じだった。  初の週末となった5日も、午後5時の開店と同時に客が訪れた。「バーで飲むのに抵抗はないけど、カウンターが満席になるのは怖い」。こう話す女性客(25)に配慮し、6人掛けのカウンター席に3人までしか座らせず、距離を空けるようにした。 ■マスクは着けない  一方で、「コロナ前」からあえて変えない部分もあるという。マスクを着用しないことも、その一つだ。  一般的な飲食店よりも社交場としての意味合いが強いバーでは、客は酒や料理だけでなく、店の雰囲気に加え、マスターや他の客との会話を楽しみに訪れるという側面もある。

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(2020/06/13)