知られざるポルシェのトラクターとは? 現存する個体に注目!(GQ JAPAN)

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ポルシェ製トラクターの起源は、第2次世界大戦前の1937年まで遡るという。オーストリアにエンジニアリング会社「ポルシェ設計事務所」を開設していたフェルディナント・ポルシェ博士は、ドイツ・ナチス政権の農業振興政策に従ってトラクターを開発。当局の承認を得たポルシェは、ドイツ国内で新たな農機メーカーを興す準備に入ったものの、1939年に第2次大戦が勃発したため、民生用トラクターの生産はおこなわれなかった。 戦後、自社でのトラクター生産は不可能だったため、旧西ドイツの「Allgaier」社およびオーストリアの「Hofherr Schrantz」社によってライセンス生産が決定し、2気筒の空冷式ディーゼルエンジンを積む生産モデル第1号の「ポルシェAllgaier AP17」が、1950年から生産をスタートしたという。 そののち、西ドイツ(当時)の工業コングロマリット「マンネスマン」社が、「Allgaier」と「Hofherr Schrantz」の両社からトラクター生産権のすべてを獲得する。1956年以降は「ポルシェ・ディーゼル」ブランド名で「ジュニア(14ps)」、「スタンダード(25ps)」、「スーパー(38ps)」、および「マイスター(50ps)」のラインナップが揃った。 ポルシェ・ディーゼルの名のもとに、1956年から1963年までに生産されたトラクターは12万5000台以上にも及ぶという。ただし、高価だったために海外市場へ輸出された事例は少なく、アメリカでの販売は1000台ほどに終わった。 一方、1962年には日本の井関農機株式会社が、日本国内における正規代理権を獲得、ポルシェ・ディーゼル製トラクターは、絶対数こそ多くはないものの、わが国にも上陸を果たし、おそらく一桁程度の台数は、今なお生息しているといわれる。 ちなみに、井関農機が1964年から販売開始した「TB」シリーズは、ポルシェ・ディーゼル製トラクターの基本設計を、多く踏襲していたといわれている。

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(2020/06/12)