「007」の名を世に知らしめた初代ボンド、ショーン・コネリーの比類なき魅力(Movie Walker)

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すでに半世紀以上も継続しているスパイ映画の長寿シリーズ「007」の比類なき成功は、初代のジェームズ・ボンド俳優たるショーン・コネリーの功績なくしてはありえなかった。1962年の記念すべきシリーズ第1作『007/ドクター・ノオ』(62)で颯爽とスクリーンに登場したこの誇り高きスコットランド人俳優は、濃い胸毛に象徴されるワイルドな色気とウイットに富んだセリフ回しで世界中の観客を魅了。『ドクター・ノオ』から『007は二度死ぬ』(69)までの5作品と、一度身を退いてからの復帰作となった『007/ダイヤモンドは永遠に』(71)、さらには製作会社が異なる番外編『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(83)の全7作品でボンドを演じた。 【写真を見る】記念すべき1作目『ドクター・ノオ』から全7作品でボンドを演じたコネリー 数あるコネリー版ボンド作品の中でも、ファンの間でとりわけ評価が高いのが第2作『007/ロシアより愛をこめて』(63)だ。国際犯罪組織スペクターが東西冷戦下で対立するイギリスとソ連の関係を悪化させ、なおかつ憎きイギリスの諜報員ボンドを抹殺するという一石二鳥の計画を立案。その陰謀の匂いを察知しつつもトルコのイスタンブールに飛んだボンドが、ソ連の美しき情報局員タチアナと接触していくという物語だ。 エキゾチックなロケーション、美女とのロマンス、オリエント急行車内での屈強な殺し屋との激闘、ナイフや催涙ガスが仕込まれたスーツケースの秘密兵器、そしてヘリコプターやモーターボートを駆使したダイナミックなスペクタクル。娯楽活劇大作のあらゆる要素が惜しみなく盛り込まれた本作は、スケール感の大きさのみならず、のちにお約束となるさまざまな様式(プレタイトルの見せ場など)も含め、シリーズの定型を確立する一作となった。 もちろん、ボンドに扮したコネリーも持ち前の魅力を遺憾なく発揮している。危機また危機の連続であるミッションを頼もしげな存在感たっぷりに遂行しつつ、いざという緊迫の場面では188センチの長身を生かしたパワフルなアクションを披露。またコネリーは、歴代ボンドの中でもやたら多くのベッドシーンを演じたことで知られている。 本作では敵のおとりであるタチアナとの情事を不覚にもマジックミラー越しに盗撮されるエピソードや、途中からボンドにすっかり心奪われたタチアナとの駆け引きをロマンチックに演じ

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(2020/06/11)