レーザーで宇宙ごみを撃ち落とす人工衛星、スカパーが開発へ JAXAや理研も協力 26年の実用化目指す(ITmedia NEWS)

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 デジタル衛星放送「スカパー!」などを運営するスカパーJSATは6月11日、レーザーで不用衛星などの宇宙ごみ(スペースデブリ)を除去する人工衛星の設計・開発に着手すると発表した。打ち上げた衛星からレーザーを発射し、宇宙ごみに照射して軌道を変え、大気圏に再突入させて除去するという。開発に向けては、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や理化学研究所などと連携し、「持続可能な宇宙環境」の実現を目指す。 レーザーによる除去のイメージ図  2026年の商用サービス化が目標。大量の小型衛星を打ち上げ、大規模な衛星システムを構築するメガコンステレーション事業者や、各国の宇宙機関の需要を見込む。  同社の福島忠徳さん(デブリ除去プロジェクトリーダー)によると、宇宙ごみの問題は年々深刻化しており、20年時点で1mm以上の宇宙ごみは約1億3090万個存在するという。これらは時速約2万7000kmの速さで移動しているため、1mm~1cmの宇宙ごみが衝突するだけでも他の衛星を破壊する恐れがある。  1989年の通信衛星「JCSAT-1号」打ち上げ以降、30年以上にわたって衛星通信事業に携わるスカパーJSATは、これを解決すべき環境問題と認識。同社の米倉英一社長は「スペースデブリは避けて通ることのできない環境問題」「宇宙の持続利用への関心を集めたい」と話した。  開発には理化学研究所、JAXA、名古屋大学、九州大学が参加。スカパーはサービス開発全体の指揮を執り、理化学研究所が衛星のシステム、JAXAがレーザーシステムの開発を担う。名古屋大学はレーザーの照射方法の研究、九州大学は宇宙ごみの回転運動の研究に取り組む。  実際の除去では、物体にレーザーを当てた際、表面物質がプラズマとともに放出される「レーザーアブレーション」現象を利用する。宇宙ごみに微弱なレーザーを照射し続けることで、プラズマ放出による推力を与えて大気圏まで移動させるという。  福島さんは、除去手段としてレーザーを選んだ理由を「(除去する側の衛星が)宇宙ごみと直接接触する必要性も、除去される側の衛星に設計変更を加える必要性もなく、安全で低コストであるため」と説明した。レーザー自体の力はごく微弱なため、万が一狙いを外しても「ぼやけた光が当たるだけ」という。そのため、衛星に兵器としての側面はなく、保有することが国際問題などに

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(2020/06/11)