年俸めぐり対立中…MLBと選手会が最終的には合意する根拠(日刊ゲンダイDIGITAL)
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複数の米メディアによれば「大きな隔たり」だという。
今季の試合数と年俸をめぐって対立している大リーグ機構(MLB)と選手会。8日(日本時間9日)にMLBが選手会に提示した新たな報酬案は、レギュラーシーズンを76試合とし、14チームに拡大する予定のポストシーズン枠をさらに2つ増やして16チームに。その上で、試合数に応じた日割り給与の75%を支払うというもの。75%はあくまでもポストシーズンが行われた場合で、保証される給与の割合は日割りの50%だという。
米メディアは「選手会側は後退しているとみている」「これまでのどの案も減額の割合はほぼ同じで支払い形式が変わっているだけ」などと報じているものの、「双方とも妥協点を探っている状態。こじれた以上、引くに引けないというか、世間に敗者というイメージは持たれたくない。ただ、このまま決裂しては1994~95年のストライキのときのような、結局はカネ持ち同士のケンカじゃないかという印象で、受けるダメージは計り知れない。NBAをはじめとする他のスポーツが合意しているだけになおさらです」と、野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏がこう続ける。
「選手会にとっての本丸は、年俸総額を決められるサラリーキャップ制だけは阻止すること。今回のMLBの提案は、あくまでも3月に合意した日割り計算をベースにする選手会の要求に譲歩したものです。決裂するとしたら選手会専務理事のトニー・クラークが、選手会の要求をまとめ切れなかった場合ですが、その可能性は極めて低いでしょう」
かくしてメジャーは7月上旬の開幕にこぎつけるというのだ。