イチローから大谷翔平、羽生結弦まで! フォトグラファー・田口有史が振り返るスポーツ名場面(GQ JAPAN)
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■Vol.1 第1回WBC優勝、はにかむイチロー!
2016年第1回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の優勝直後、イチロー選手をフィールドにて撮影した。東京で開催された予選ラウンドを撮影したあと、チームの移動とともにアメリカに来たので、この決勝ラウンドが日本でどれだけ注目されていたのか、実はよくわかっていなかった。
大会が進むにつれてチームの結束を高めていった日本代表は、準決勝で韓国代表を、決勝でアメリカ代表を破り、見事に優勝を果たした。フィールド上でその中心にいたイチロー選手に「おめでとうございます」と声をかけると、「ありがとうございます」と応えながら、うれしそうに、はにかんだ笑顔を見せてくれた。
■Vol.2 羽生結弦、2度目の世界選手権優勝!
2017年の世界フィギュアスケート選手権男子で2度目の優勝を果たした羽生結弦選手。フリーで完ぺきな演技を披露しての逆転優勝に笑顔が弾けた。
王座奪回を狙う羽生選手は、ミスによる減点が響いてショートプログラムはまさかの5位。波乱のスタートとなったが、フリーでは世界歴代最高となる自身のスコアを更新(当時)して見事に逆転優勝を飾った。
2020年世界フィギュアスケート選手権ではこの2017年大会以来となる羽生選手の優勝を期待していたものの、残念ながら新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大会は中止になった。
もう一度世界選手権の舞台で金メダルを掲げる羽生選手を撮りたい。
■Vol.3 大谷翔平、メジャーはじめの一歩!
ポスティングシステムを利用して北海道日本ハムからメジャーリーグのエンゼルスに移籍した大谷翔平選手。写真は移籍1年目にアウェイで行われたメジャー開幕戦の選手紹介で、フィールドに駆け出す瞬間を切り取った1枚である。
メジャーリーグでは名前をアナウンスされた選手がスタメン順にフィールドへ駆け出して行くのだけれど、デビュー戦は8番DH(守備につかない指名打者)だったので、監督からカウントすると大谷選手がコールされたのは9番目。オークランドの青空を背景に大谷選手がメジャー第一歩を踏み出す瞬間を切り取りたくて、まだかまだかとジリジリしながら、集中力を切らさないようにしゃがみ込んで彼の登場を待っていたのを思い出す。
移籍1年目から投打二刀流での活躍を見せ、大谷選手はメジャー移籍史に強烈な爪痕を残した。