コロナ禍に沈むMLB 私たち報道陣に勇気をくれたレッズのジョーイ・ボットの言葉(東スポWeb)

【リンク先抜粋】
【元局アナ青池奈津子のメジャー通信】ベトナム戦争後のPTSD(心的外傷後ストレス障害)で薬物中毒に陥ってしまった父に突然、異母兄弟を紹介されたトリー・ハンター。シーズンの初めにクラブハウスの報道陣にハグのあいさつをして回る2世大リーガー、ニック・スウィッシャー。二日酔いで完全試合を成し遂げた経験を持ち「野球がなければ犯罪者になっていたかもしれない」と、涙を浮かべながら心をさらけ出してくれたデービッド・ウェルズとの会話は、メッツのスタジアムで迷子になっているところを道案内したところから始まったなんて、おそらく誰も知らない。  家族を養うために小学校を中退したロベルト・オズナ。一時は野球をやめバーテンダーをしながら世界を旅していたが、プロポーズするために一念発起して球界復帰したトム・ウィルヘルムセン。クリスマスに心臓まひを起こしたマイク・ナポリ。奥さんが急に産気づき、クローゼットの中で救急隊員の指示を受けながら赤ん坊を取り上げたタイ・ウィギントン。大リーグ取材を通して出会った「想像すらしなかった衝撃的なエピソード」は数えれば本当にキリがない。  もう10年以上たつのが信じ難い。初めてこのコラムの仕事を頂いた時、私には文章も書けなければ、野球についても基本のルール以外ほとんど分からなかった。誤解を生むのを承知で言うと、今も野球はよく分からない。アナウンサーに採用された時、たいして喜ばなかった母が大リーグの取材をすることになったと言った時に初めて「あら、いいじゃない」と言ったのが、私のモチベーションだった。 「隔週で1000文字程度」で「日本人以外の選手を題材にしよう」から始まった執筆業。「もういいです」と言われるまで続けてみようと思ったコラムが、自分の米国生活を語る上でなくてはならないものになった。  ニューヨークからロサンゼルスに引っ越して、誰も知らず、慣れない運転に泣きながらたどり着いたエンゼル・スタジアムで、大声で「あれ、こっち側(西海岸)で何してるんだ?」と気づいてくれたイアン・デズモンド。母を亡くしたばかりで球場へ行った時に「何かあったのか?」と気遣ってくれたショーン・ロドリゲスは、本人も数年前にフロリダで大事故に遭って大変な思いをしている。  何げない選手の気遣いで精神的に助けられたことが何度もある。全てはクラブハウスが開いていて、選手たちが時間を

続きはこちら

(2020/03/21)